香炉

2013年02月22日 | 思う

朝 アトリエに入ると、まずお香をたきます。

香炉に小さな炭を立てて

火をつけてから、ぱらぱらと香木をのせます。

白檀とか沈香とかいう香木です。

お香の不思議といいますか

もともと 炭は 「木」であって

香木になる 白檀とか沈香とかいうのも「木」であって

グーグル先生に教えてもらう

それらは「木」である名残はあるんだけど

今の姿は ちょっと違うものになっている

炭に火をつけて、小さな香炉で赤々と燃え

小さな赤い火は香木をモクモクと燻し香りを放つ

白檀はなんとなく正しき香りだし

沈香は誘う込むような香りがする

私はそれらを初めから終わりまで一部始終見つめ

灰になるのを見届ける

初めからあった灰の上に

もと「木」であった

 を置いて

もと「木」であった

香木 乗せて

もくもくと煙りと香りを楽しんだ後は

全て同じ  になる

小さな香炉の中は、こんな風に静かに

生きているみたいに灰のかさを増す

生きて 

死んで 

姿を変えて甦り

役目を果たすため、また生きて

燃やされ燻され、再び死んだあと

それでようやく

みなと同じ灰になって

灰の見分けなんてつきません

香炉の中で また生きる

その繰り返し

全てが微塵となるような

小さな宇宙の出来事を

わたしに感じさせてくれる時間なのです。


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