sugger's blog@三宅島

三宅島に移住して18年目になりました。
自然ガイドHitomiが島暮らしのことや三宅島の魅力をお届けします♡

ボルネオ島の現実・・・

2006年09月06日 | いきものたち

昨日、夏休み前以来に会った非常勤講師のTさんと仕事が終わってから
お茶した時のお話。

海外の施設で獣医兼イルカトレーナーとして働いていた美人なおねぇさんで、
今年から講師業に入られたのですが、私が前の専門学校にいた頃からの
お付き合い。
その彼女がこの夏1ヶ月ほどボルネオ島へ行っていた時の話をしてくれました。

野生のイラワジイルカ(カワゴンドウ)と野生のオランウータンを見にいくツアーに
学生の引率として同行していたのですが、山奥へ入ってもなかなか見る事の
出来ないイラワジイルカを出船してすぐのポイントで観察する事ができたそうな

現在オランウータンはボルネオ島(マレーシア)とスマトラ島(インドネシア)の
一部でしか生息していない絶滅に瀕している動物で、密猟などが後を絶たない
のも生息数の減少の原因の一つにあげられています
(イラワジイルカも絶滅に瀕しているイルカです。)
密猟で親と離れ離れになった子供のオランウータンやケガなどで保護された
オランウータンが保護施設で暮らしているそうですがボルネオの現状を聞いて
唖然としてまいました

近年では熱帯雨林もプランテーションによって森林伐採が進んでいて、人工的
に移植された椰子がたくさん植えられている事により野生のオランウータンが
生活する森が激減しているそうです。
また、皮肉にもその椰子からできるもの(ヤシ油や化粧品の原料など)のほとんど
が日本への輸出の為に生産されているらしいのです・・・。

環境にいいエコ油や天然原料として使われているヤシ製品も天然の森林を伐採
して作られているのかと思ったら、環境に良いことをしていると思っていても実は
逆で、自然を破壊している事もあるのだということを知りました。
そう考えると環境に良いことを行っているという行為もそれを実行する前に
「きっちり調べてみる」事が大切だなと感じました。

オランウータンはマレー語で「森の人」という意味を持っていますが、
「森にいるはずの人」を森にいれなくしている人間が保護施設で彼らを必死で
守っていて…ほんと人間って一体何なんでしょうね。とても複雑です・・・

10代の頃、マレーシア航空でオーストラリアへペナン島経由で行った時、
空から見える熱帯雨林の森の中にオランウータンがいるのかと思ったらとても
ロマンを感じた事を思い出しました。
いつか野生のオランウータンに会いたいと思っていたが、生きている間に必ず
会いに行きたい

画像はTさんからボルネオのお土産でもらった現地の紅茶「サバティー」です。

 

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コメント
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