運命と出会う瞬間

映画・小説・音楽・・なんでもありの気ままな感想

ひらいたひらいた

2007年06月11日 18時04分06秒 | Weblog
2007年、いろんなところで、いろんな人から『岩戸が開いたんですよー』と聞かされる。岩戸というのがなんなのかは私は正確には知らないのでそうなのかあとうなずくばかりだ。 だが、そんな私でも、新緑の色や空の色が一段と鮮やかになって、世界の空気が変わったことは肌で感じられる。
ことに、花の色だ。花は前から美しい。だけど、どうですか?今年の春からのその凄まじさは。色素の明度が上がったのか、はたまた空気が澄んだのかわからないけれど、歩くたびに目につく花たちの色に圧倒されたり魅了されたりで、そのたび寄っていっては『きれいねー』と話しかけてあやかろうと深呼吸するのでどこへ行くにも時間がかかってしまう。これも岩戸が開いたゆえの現象なのか。

 さて、そんな折、行ってきました。神戸の『開く』展。輝きがいっそう不動のものとなった陶彩画の抽象に混ざって、光が滴り落ちるような花たちの姿が。
この写真は作品ではなく作品の写真から作られたポスターを写しただけなのに、片鱗がおわかりいただけると思う。3Dのようにも見えてくる輝く芍薬やバラやアネモネ・・花好きな私は、絵に描かれた花では満足できないのだが、この花たちはすごい。秘かに『超花』と名づけているが、花の持つひらくという性質を三次元を越えたところからつきつけられたような感じだ。
こんな風に、花だけでなく、ものみなすべての魂、本質、もちろん私たちヒトの魂も
ひらいていくのだといい。いや、きっとそうなれる。みんなでお互いの開花を助け合っていきたいと、あらためて超花の前で願いつつ身震いしたのだった。