運命と出会う瞬間

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哀悼 河合隼雄氏の偉業

2007年07月21日 07時31分05秒 | Weblog
遂に逝かれたのか・・このブログにも以前書いて、希望をつないでいたのに、やはり河合隼雄さんが亡くなられた。小林秀雄のときもそうだったが、なにか、大きな星が消えたような、一つの時代が終わったというような感慨でいっぱい・・哀しい。79歳なんて、まだまだ若い。あの人はくしゃくしゃのおじいさんになっても素敵に生きてくれそうだった。
 『無意識』という言葉は今じゃまさに無意識に使っているようにあたりまえになったが、河合さんが明解にユング心理学をベースに私たちにこの領域のことを租借して普及するまでは、さほど注目されていなかった領域なのだ。
『集合無意識』の存在、夢の意味するもの、精神世界と心理学との境界を上手になだらかに融合させて、昔ならそういうことへの興味はそれこそ『精神分裂』とでも称されかねなかった、スピリチュアルなジャンルに市民権を得させた。
優れた人柄と知性と、持ち前のフェアな視線と姿勢、自他への誠意と・・河合さんだからできたことだったと思う。
これから、地球は、世界はきっとワクワクするような変わり方をしていく。
河合さん、ちょいと老朽化した肉体を離れて、あちらから見物なさるほうを選ばれたのかな。先達をされるのかな。三次元でのご活躍、ご苦労様でした。