スポーツ雑誌の草分け的存在である「Number」が1010号目にして初の将棋特集を組むとは!スポーツの話題以外で初の試みだそうである。
昨日の販売日で本日本屋に行ったら「売り切れ」です!と言われた。慌てて近くのコンビニを探して3軒目にあった。そこも最後の一冊だった。
発売日初日で完売した書店が多かったため3万部の増刷が決まりすぐ公表の運びとなったらしい。信じられない現象だ。それだけ世間が藤井聡太棋士の凄さを騒ぎ始めたということだろうか。
社会のいろんなマイナス要因が偶然に重なって、コロナ禍で暗いニュースが多い事、文化・芸術、スポーツが壊滅的で我慢を強いられていることなど、天才出現が明るい希望に満ちたニュースになった。
コアな将棋ファンにとってはもう3年前から驚きの連続だから、時間の問題でこうなる事は予想していた。でも、世間がこれほど騒いで注目するとは誰も予想してなかっただろう。
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天翔ける18歳! 最年少二冠の輝き!
天才が切り拓いた新時代! 記録で辿る異次元の歩み!
売れる雑誌の編集者たちはインパクトある見出しを次から次へとよく生み出すものだ。
将棋のプロ棋士達は、最善の一手に人生の全てを懸ける。普通棋士人生でその渾身の一手は4手から5手あるかどうかと言われている。
次々と記録を塗り替える驚異の18歳は、ビックタイトルを二つ取った全八局で既に渾身の新手を何手も炸裂させて王者達を震撼させた。
勝負の世界に生きる天才たちには、スポーツの世界でも同様なことが起こるのだろう。才能と才能が火花を散らす姿は、なぜ我々に激しい興奮を呼び起こすのか? なぜ我々の胸を打つのか?
勝負事の感動や熱狂は、スタジアムでも盤上でも同じように巻き起こるとナンバー編集者は言っている。勝負の世界を生きる天才たちの実像と思考に迫ると。
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藤井二冠が誕生してから、すぐ取材が始まったのだろう。将棋界のトップ棋士たちがこれほどの取材インタビューに実直に答えている。
編集後記に短文であるが、どうして将棋を特集したかの動機が書いてあった。
「18歳の誰もが舌を巻く圧倒的強さに、『最強』が大好きな小誌も黙っていられませんでした。知力をはじめ心技体すべてを懸け真剣勝負を戦う棋士は紛れもなくアスリート。藤井二冠を中心に、将棋という競技と棋士の魅力に迫りました。」