にゃんこと黒ラブ

猫達と黒ラブラドール、チワックスとの生活、ラーメン探索、日常について語ります

才能は温室で開花する

2021-01-14 13:12:00 | 日常

 この冬が終われば春からまた入学、入社シーズンの始まる。新しく入ってきたフレッシュパーソンの若者に、どういう態度で接したら良いかよく聞かれる。

 答えは簡単で、「やさしく接するべきだ」と思う。やさしくて、「いい人だな」と思われるのが一番。新人に厳しく接して怖がられる人の意図が私にはよくわかりません。

 仕事上沢山の若者に接してきた経験から「才能は温室で開花する」ということに確信がある。上からの査定的なまなざしに脅えながら才能が開花することを見たことがない。

 私は若い人たちに、何か僕のために働いてほしいわけじゃない。彼ら自身が大人になって、社会的な能力を高めてほしいだけ。そして、子どもを早く大人にするために有効な方法は「大人になると楽しそうだ」と思わせることなんです。

 成長しない人は「子どものままでいること」からそれなりの利益を得ているからそうしているんです。だから、子どもを大人にしたければ、子どものままでいるより、大人になった方がずっと愉快だと教えてあげればいい。

 新入社員に、「一人前になると仕事がすごく楽しい」様子を見せてあげればいいんです。叱る必要なんかありません。「仕事ができると愉快だな。周りから大人扱いされると気分がいいなあ」とニコニコしていればいい。

 だから、相手が部下であれ誰であれ、「これを真似して欲しい」と思ったら、ご本人がそれを気分良くやればいいんです。ご本人が不快に耐えてやっている嫌なことは誰も真似してくれません。

 自分の思い通りに人を動かそうと願うなら、人にして欲しいことを自分から進んでやればいい。楽しそうに。

 もし、仕事場をきれいに使って欲しいと思っていたら、まず自分でゴミを拾う。そのときに「チッ」と舌打ちして嫌そうに拾うんじゃなくて、「おや、ゴミだ」と明るく拾うのがコツ。

 「オフィスをきれいにするのは気持ちがいいな」と本気で思いながら片付ける。そうすれば、周りもいつの間にか真似してくれます。ほんとに。楽しそうにやっていることしか人は真似してくれません。

 教育ってある意味、簡単な原理で動く。楽しそうにやっていることなら、子供たちは真似してくれる。礼儀正しくふるまうとか、適切に敬語を使うとか、仕事場をきれいにするとか、して欲しいことは自分がまずたのしそうにやればいい。

 楽しくやっていることは、脅かさなくても、札びらを切らなくても、自発的にやってくれる。