三木正夫 好きです須坂! がんばろう!

信州須坂から徒然なるままに様々なことを書き記してまいります。

「どしゃぶりの中を」  ~はら みちを~(詩画家) 母の日に

2013年05月12日 | Weblog
~3分で読める『致知』の感動する話~【母の日特別編】(シェア自由)
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「幼児の時にお母さんの背中の温もりが 
 体の中に染み込んで、
 その人の中に命の温もりがあれば、
...  悲惨なことは起こるわけがない。
 だから子供はしっかり抱っこしたり、
 おんぶしてあげないといけない。
 お母さんのおんぶの温もりはとても大事なのです」
 ~はら みちを~(詩画家)

 月刊誌『致知』2010年11月号 
 特集「人間を磨く」より
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 僕は脳性小児まひに生まれて
 全然歩かれんもんだから、
 母が僕をおんぶして
 毎日学校へ連れて行ってくれたんです。


 母と子を描き続けるのは、
 あの頃の母の温かい背中の記憶が
 いまも心に深く残っているからです。


(――お母様のおんぶで学校へ。)

 はい。
 この子は体はダメだけれど、
 頭は普通の子じゃけん、
 せめて読み書き算盤を教えてやりたい
 と母は思ったんです。

 当時そういう子は教育の義務が
 免除されていましたが、
 それでも学校や町には迷惑かけませんから、
 私がおんぶしていきますからって、
 誓約書みたいなものを納めて、
 毎朝僕を連れて行ってくれたんです。

 
 学校に着いたら母は
 教室の一番隅の机に僕を座らせて
 家に帰るんです。

 途中で「オシッコはないか」と聞きに来て、
 トイレに連れて行ってくれ、
 それから昼にまた迎えに来てくれた。

 僕の好きな図画なんかは大体午後なんですが、
 母の仕事の都合で学校は午前だけ。
 それは仕方なかった。
 母は僕の送り迎えの合間に百姓をしたり、
 そりゃ大変だったと思います。
 優しいふっくらした母だったけど、
 愚痴も言わず、芯の強い人でした。


 背中におんぶされていた時に気づいたんだけど、
 その母の白いうなじがね、
 時折濡れているんだよね。

 泣いてるっていうことは分かるんです。
 あぁお母さん辛いんだろうなって思いました。



 僕の描く世界は、
 その母の背中から見た世界なんでね。

 とてもまろやかなんです。

 だけど母は懸命に働いていたから、
 忙しく動き回る。
 子供を守るためには、土砂降りの中だって走る。

 僕はそんな母の姿を「どしゃぶりの中を」
 という詩に書きました。

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「どしゃぶりの中を」


 どしゃぶりの中を
 母は僕を背負って走った

 母の乳房がゆれ
 僕は背中でバウンドした


 どしゃぶりの中を
 母は僕を背負って走った
 
 母の白いうなじに雨と
 僕の泪が流れた

 
 どしゃぶりの中を
 母は僕を背負って走った

 いくら走っても遠いのに
 僕はぬれたって平気なのに


 どしゃぶりの中を
 母は僕を背負って走った

 火を吐く山の機関車のように
 母の力がばくはつした


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(――この頃の親子を巡る
   悲しいニュースをどう思われますか。)

 幼児の時の温もりが欠乏していたんだろうね。

 幼児の時にお母さんの背中の温もりが
 体の中に染み込んで、
 その人の中に命の温もりがあれば、
 悲惨なことは起こるわけがないと思います。
 
 だから子供はしっかり抱っこしたり、
 おんぶしてあげないといけない。

 背中にくくりつけていれば、
 子供はお母さんの肩越しに
 いろんなものを見る。

 お母さんが歩けば自分も歩けるし、
 お母さんが走れば自分も走れて、
 とても心地よい新しい世界が広がる。

 あのおんぶの温もりは大事だと思いますね。


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「3分で読める『致知』の感動する話」【母の日特別編】
 ~はら みちを~(詩画家)

 月刊誌『致知』2010年11月号 
 特集「人間を磨く」より

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