管理人が1〜2月頃にかけて日経メディカルに書いたりTVラジオで発言してたけど、他に誰も言わないのでちょっと不安にさえなっていたこと。米メディアでも指摘されだして、やっぱりそうだ!と。
ジカは今後人口問題に深刻な影響を何十年単位で及ぼします。
- ジカウイルス感染症(ジカ熱)に関連して、妊娠しないよう呼びかけている国はブラジル・エルサルバドル・コロンビア・エクアドル・ジャマイカにおよんでいる。エルサルバドルにいたっては2年間妊娠しないようにと呼びかけている。
- 想像してみよう。1年か2年、高齢者が死ぬ一方で誰も生まれてこない状況を。1年生と2年生の教室がカラッポになった小学校を。1年2年、誰も労働市場に入ってこない状況を。
- 実際に女性たちが妊娠延期要請に従うかどうかはわからないけれど、プエルトリコでは昨年に比べて出生率が8%ダウンしている。専門家は今後長期間にわたって影響をうける社会構造の問題を指摘している。
- (過去不自然に人口ピラミッドをいじり、最近廃止した)一人っ子政策の中国では、性別不均衡、遺棄された子供、小皇帝問題(わがままっ子)等々さまざまな問題が発生している。
- おなじく中国では干支によって出生数が変化する。縁起がよいとされるたつ年には出生が増加し、結果、病院コストは上昇し学校は混雑することになる。エルサルバドルが今後受けるであろう影響ははるかに大きい。突然赤ちゃん関連の市場がなくなったら、子供のいない村になったら・・・
- さらに、徴兵制のあるエルサルバドルで18歳人口ががくんと減ったら、さらに、富裕層はジカウイルス感染症(ジカ熱)の無い場所で出産できるけれど庶民は子供がいないなどということになれば、社会騒乱さえ予想される・・・
一部社会学者は問題の深刻さを認識していますが、しかし、今後予想される問題を挙げるのが精いっぱいで、この問題を解決する妙案などどこからも出てくるはずもありません。さらに、この世代の次の世代として生まれてくるはずの人間も減ってしまえば(逆団塊世代問題)・・・
ジカ騒動の本当に深刻な影響は100年続くのでしょう。
ソースはprovidence journal
http://www.providencejournal.com/opinion/20160424/karin-klein-will-zika-warnings-cause-population-gap
Karin Klein: Will Zika warnings cause population gap?
By Karin Klein
Posted Apr. 24, 2016 at 2:01 AM
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管理人担当の日経メディカル
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/special/pandemic/topics/201601/545517.html
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