鳥インフルエンザH7N9。MERSとほぼ同期の厄介者ですが、4回目のシーズン入りしたぞとFAOが警告。
- H7N9の第4波がすでに始まっている。冬季に中国南部で感染が増える
- 鳥に対してはほとんど症状をださず、静かに拡大。鳥やその分泌物との直接接触で感染。ヒトに対して軽症から重症までさまざまな程度の感染をおこし死亡例も。中国当局発表で死亡率は約40%。678例感染、271例死亡。中国南部では鳥類のあいだでH7N9は広く分布している。
- 今回の波は10月2日に浙江省にて2例のヒト感染発生から始まっている。
- 例年どおり、次の週から感染者数が急増するであろう。ウイルスの季節的要因に加えて、養鶏業のバイオセキュリティのギャップが原因。多種混じり合い、特定もされない。近隣国がリスク。
- FAOは2つの新たなガイドラインを追加した。
1.バイオセキュリティのガイドライン
http://www.fao.org/3/a-i5029e.pdf
2.リスクコミュニケーションのガイドライン
http://www.fao.org/3/a-i4969e.pdf
H7N9.震源地の中国農村で、まったく把握できていないという現状もあらためて指摘されています。2013年当時の、上海の市場を閉鎖すればスッと減った状況から大きく変化してきており、日本で大騒動を引き起こす可能性も2013年当時より大きくなっていると思われます。(管理人も2013年当時は、市場で鶏を買うという消費行動を示す中流以下の病気という感覚でしたから、爆買い金満人から日本に持ち込まれる可能性は少ないでしょうと言っておりましたが、その記述は渡航者研修パワポから削除しました)
耐性問題もたまの報告程度で、日本上陸でも本来大騒動の必要はないのですが、現実には世間の騒動になりそうで、成り行きが注目されます。
http://www.fao.org/ag/againfo/programmes/en/empres/news_151015.html
Fourth wave of H7N9 avian influenza threatens livelihoods, public health |
Countries urged to prepare for expected increase in virus activity
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