越後の大工刃物販売日記

大工刃物産地の新潟から日々感じた一言。
最近は食べ物ブログに変更しつつある?

「越後与板打刃物」編集紀要 町史よいた~第七集

2016-03-18 14:56:22 | 業界雑感
先日メールで「山田長四郎さんの鉋を探していてどなたのお弟子さんなのか?」という
かなりマニアックなご質問をいただきました。

山田長四郎さんは与板町の鉋鍛冶で「山長」の愛称をもち「橘五郎」銘の鉋を作られていて
橘産業でも販売した記憶はかすかにありますが、かなり前に亡くなられていると
いうことはわかりました。

鉋もすでにないのですが、どなたの弟子かということまではわからなかったので
そう回答すると
ネットで「与板打刃物」という90ページほどの冊子を与板に行った時に買って
その中に「與板 鉋鍛冶系統図」があると紹介されているとのことでした。

「その冊子が入手できるかわからないけど探してみます」との返事がきたので
与板の支所(役場)に聞いたところ「兼続 お船ミュージアム」にあって
まだ販売されていることがわかりました。

「兼続 お船ミュージアム」は正式には「長岡市与板歴史民俗資料館」で
大河ドラマ「天地人」の際に改名されました?

で、早速行ってきました。



久しぶりの「直江兼続公」の像です。

今の大河ドラマ「真田丸」にも直江兼続公は出演されていますが、
前の「天地人」の妻夫木聡の時の泣き虫兼続とイメージが違い、
冷徹で身長が高くイケメンという今の村上新悟の方が合うかも(笑)

村上新悟の兼続公は声がいいことでも評判ですね。



受付にサンプルがあったのでお話すると新しい冊子を出してくれました。



1冊1,600円(税込)とそれなりのお値段ですが、
中をみるとマニアにはたまらない内容だと思います。







與板 鉋 鍛冶系統図 (他に「鑿」「鉞・釿」「鋸・鋏・ナイフ」「農鍛冶」の系統図もあり)



お問い合わせの山田長四郎氏は山田辨次氏のお弟子さんだったようです。

そしてこの冊子が平成7年12月15日に発行されて山田長四郎〔現在〕と書いてあるということは
その時はまだ御存命だったようです。(データに間違いがなければ)



おもしろい系統図も発見!

石黒甚作-健司(兄)-啓次郎(弟)-昭司(三男)-傳司(四男)

甚作は私が生まれる前に亡くなっているおじいちゃんです。

あとはその子供つまりおじさんと父です。

ただ、父三男 昭司は昭治、傳司は弘司の間違いです。

そしてすぐ左側にはなんと碓氷健吾氏も!(これも微妙に字が間違ってますが・・・)



確認したところこの冊子はあと15冊ほどあるようです。

直接行くことができる人はいいのですが、遠方の方は大変なので
別に商売ではないのですが、せっかく乗りかかった舟で
欲しい方がいられれば斡旋いたします。

対応された人の感じではマニアックな冊子なのでほとんど売れることがない感じでした。

前もって注文いただいて6月11日・12日に開催される「与板ミニ削ろう会」の時に
用意しておくことも可能です。

1冊 1,600円(税込)の実費ですが、これだけの発送ですと送料と手数料がかかりますので
販売サイトで10,000円以上ご注文(送料、手数料サービス)の際にいっしょがいいと思います。

今回はひょんなことからいろいろと勉強になりました。

コメント
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