自然からのたより

四季の生き物たちの命の輝きを写真でお伝えします

オオスカシバ飼育記録

2023-11-08 00:00:06 | 飼育記録
庭にクチナシの樹があり、昔は下にオオスカシバ幼虫の糞があると見つけて幼虫を潰していたのですが、樹も充分大きくなったので、オオスカシバを育てることにしました。
今年は暑かったので、幼虫も元気によく育って、みんな元気に旅立ってくれました。飛ぶときの羽音、あの体からは想像できないくらい凄く、感動しました。       チョウ目スズメガ科  50mm

経過
09.13:庭のクチナシの葉にオオスカシバ幼虫を発見 まだ産まれたばかりの一齢幼虫でした。スズメガ科の幼虫には、尾に尾角という角があります。
09.15:横腹に黒い点がついて15mmになって、一回脱皮をしたようでした。脱皮殻は食べてしまいます。
09.19:クチナシの葉が少くなくなったら、脱走して1時間探して見つかりません。不安だったのか? 夜葉を食べるので、夜たくさん餌を与えてください。
09.20:オオスカシバ幼虫は大食漢で夜充分餌をあげないと餌を求めて脱走します、30mmになりました。
09.25:朝見たら茶色に変色していて、前蛹になったので、蛹入れに移したのに見つからない、ショック!!!
09.27:前蛹を落としてしまったらしい、部屋のどこかで蛹になっていたらしい・・・・。
10.13:午後成虫になって部屋で飛んでいるのを発見、びっくり。暖かったから充分成虫になれたようでした。水やりもなにもしていないのに、意外と強いです。
10.14:午前中部屋で飛ぶ翅音がしたので、窓を開けたら飛んでいきました。さようなら~。


二齢幼虫、スズメガ科の幼虫にはお尻に尾角という角があります






終齢幼虫



前蛹



前蛹


蛹になったばかり



羽化しました



さあ、大空に





あと2匹の幼虫を庭で発見し、飼育しましたので、2匹目と3匹目についても書いておきます。
2匹目は1匹目の2日後に羽化し、ピカピカの翅を見せてくれました。羽化したときは翅に鱗粉がついていますが、上の写真のように、初飛行すると全て落ちてしまいます。
羽化は深夜のようで、朝7時に見た時は、翅はすでに伸びきっていましたが、まだ飛ばずに指にのってくれました。
飛ぶ前に翅を細かく震わせて、翅の動きを確認するのですが、これを見られるのは飼育した人の特権で、感動ものでした。そのとき翅の鱗粉ははらはらと落ちてゆきました。











3匹目は2週間後に蛹になり、長い眠りにつきました。5月頃羽化すると思いますので、冬中蛹の管理をしっかりします。
オオスカシバは蛹になるとき土中に入らないのですが、蛹が乾燥しすぎると、羽化に悪影響を及ぼすので、乾燥しないように次のようなものを作りました。これは長期間蛹を保護するときだけ必要です。
100均のダイソーにある「バーミキュライト」という用土を使い、ブルガリアヨーグルトの容器の下6cmを切った容器を作り、下に用土を入れ、用土の上1cmに蛹を置き、上から用土をかぶせて、時々霧吹きで湿気を与えます。
オオスカシバは花の蜜がエネルギー源なので、花が少なくなる時期には羽化しないように、蛹を寒い環境におくことが大切です。



幼虫を育てることがこんなに楽しいとは想像していませんでした。改めて虫の能力の凄さを知ることになりました。
あの大食漢でなければ、この力強い飛翔は無理でしょうね、全てをエネルギーに変えて、大空に飛んでいきました。雨や風が強いと死んでしまいますし、成虫は10日位の命だそうです。
オオスカシバはとても丈夫で、はじめて飼育する人向けです。興味がありましたら、是非チャレンジしてみてください。

変態に関してはNHKの素晴らしい映像がありますので、是非以下のYouTubeをご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=kWE6p6kbT3o&t=36s
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