「泣きながら生きて」
新宿・バルト9にて。
企画・プロデュース 張 麗玲
構成・編集 横山隆晴・張 煥埼
この作品は、2006年の冬にフジテレビで放送されたドキュメンタリーである。
放送時、大きな反響を呼び、再放送やDVD化の要望が強くあったが、様々な理由で実現しなかった。
そんな折、この放送を観て“人生観が変わる”程の感銘を受けたという慶応大学の学生さんの「一人でも多くの人にこのドキュメンタリーを見て欲しい」という強い働きかけで、映画館での上映が実現したという。
このドキュメンタリーは、上海から日本へ来て様々な事情に屈することなく働き続けた丁尚彪さんの15年を追ったものである。
丁さんは、若い頃、文化大革命の“下放政策”により、都市部から離れた、荒れた農村に移らされた。向学心のある丁さんであったが、この政策により、学ぶ機会を奪われたのだ。
結婚した丁さんは、やがて上海に戻ってくるが、“日本へ行って働きながら日本語学校へ通い、いつか大学で勉強したい”という思いやまず、
妻と小学校2年生の娘を上海に残し、単身日本へやってくる・・。丁尚彪さん35才の時であった。
そこから紆余曲折があり、丁さんは自分の進学を断念、一人娘の琳さんの進学のために、日本で働き続けた・・。

子供のために働く親なんてたくさんいる。だからどうなのよ・・。と言ってしまえばそれまでなのだが・・。
丁さんはこのドキュメンタリーを見る限りでは、自分の娯楽のためにお金は使っていないようだ。
仕事は三つ掛け持ちしている。清掃や調理など全て肉体労働である。「疲れませんか?」という問いに「こんな時代に三つも仕事があって、ありがたい」と笑顔をみせている。
生活費以外は、全て上海に送金しているという。
丁さんはいつも夜中にアパートへ帰ってくる。銭湯はもう閉まっている。
大きなビニール袋に入って湯沸かし器のお湯で体を洗う。
「人間は頑張らなくてはいけない。日本の人はみな頑張っている。中国の人も日本の人に学ぶべきだ」と丁さんは言う。
丁さんは働く。その姿に涙が出た。丁さんはとにかく働くのである。
「丁さん、日本人は、そんなに立派じゃないよ・・」と、心の中でつぶやいた・・。
娘の琳さんもニューヨークの大学で、産婦人科医として働き始めた。
丁さんは上海へ帰る飛行機の窓から、「日本」を見つめていた・・。

どこまでが現実で、これは演出しただろう、と思うシーンもありました・・。
音楽が扇情的でイヤでした。
しかし、「丁尚彪」という人の生き様に感銘を受けました。立派な男です!
元々は民放の番組ですから、苦手な人は苦手だと思いますが、ある男の“生き様”を見に行く、という感じで劇場に足を運んでみるのもいいかもしれませんね・・。
ひきばっち的満足度★★★☆
新宿・バルト9にて。
企画・プロデュース 張 麗玲
構成・編集 横山隆晴・張 煥埼
この作品は、2006年の冬にフジテレビで放送されたドキュメンタリーである。
放送時、大きな反響を呼び、再放送やDVD化の要望が強くあったが、様々な理由で実現しなかった。
そんな折、この放送を観て“人生観が変わる”程の感銘を受けたという慶応大学の学生さんの「一人でも多くの人にこのドキュメンタリーを見て欲しい」という強い働きかけで、映画館での上映が実現したという。
このドキュメンタリーは、上海から日本へ来て様々な事情に屈することなく働き続けた丁尚彪さんの15年を追ったものである。
丁さんは、若い頃、文化大革命の“下放政策”により、都市部から離れた、荒れた農村に移らされた。向学心のある丁さんであったが、この政策により、学ぶ機会を奪われたのだ。
結婚した丁さんは、やがて上海に戻ってくるが、“日本へ行って働きながら日本語学校へ通い、いつか大学で勉強したい”という思いやまず、
妻と小学校2年生の娘を上海に残し、単身日本へやってくる・・。丁尚彪さん35才の時であった。
そこから紆余曲折があり、丁さんは自分の進学を断念、一人娘の琳さんの進学のために、日本で働き続けた・・。

子供のために働く親なんてたくさんいる。だからどうなのよ・・。と言ってしまえばそれまでなのだが・・。
丁さんはこのドキュメンタリーを見る限りでは、自分の娯楽のためにお金は使っていないようだ。
仕事は三つ掛け持ちしている。清掃や調理など全て肉体労働である。「疲れませんか?」という問いに「こんな時代に三つも仕事があって、ありがたい」と笑顔をみせている。
生活費以外は、全て上海に送金しているという。
丁さんはいつも夜中にアパートへ帰ってくる。銭湯はもう閉まっている。
大きなビニール袋に入って湯沸かし器のお湯で体を洗う。
「人間は頑張らなくてはいけない。日本の人はみな頑張っている。中国の人も日本の人に学ぶべきだ」と丁さんは言う。
丁さんは働く。その姿に涙が出た。丁さんはとにかく働くのである。
「丁さん、日本人は、そんなに立派じゃないよ・・」と、心の中でつぶやいた・・。
娘の琳さんもニューヨークの大学で、産婦人科医として働き始めた。
丁さんは上海へ帰る飛行機の窓から、「日本」を見つめていた・・。

どこまでが現実で、これは演出しただろう、と思うシーンもありました・・。
音楽が扇情的でイヤでした。
しかし、「丁尚彪」という人の生き様に感銘を受けました。立派な男です!
元々は民放の番組ですから、苦手な人は苦手だと思いますが、ある男の“生き様”を見に行く、という感じで劇場に足を運んでみるのもいいかもしれませんね・・。
ひきばっち的満足度★★★☆