ゑんぢんぶろぐ

のんきそうには見えますが頭の中は不安で一杯。あまり過大な期待と責任は負わせない方が互いにとって身の為です。いやマジで。

シリーズ「読了」

2021年06月12日 00時17分24秒 | 読書
「笑われるかも知れないが」
著者:原田宗典

 著者まとめページっ資料室(仮):「原田宗典」&「原田マハ」

どうにも恥ずかしい昔話ばかりが目立つ著者ではあるが、結構それ以外(?)の色んな体験をしてきている。

57ページからの「高校生の頃に足繁く通っていたジャズ喫茶の…」なんて件は(時代もあったとはいえ)相当な洒落者でないと出て来ないし、この項を〆る一文なんかもその頃の著者の背伸びした青春の残り香を漂わせていたりするのである。

112ページ…「コダワリの東海林さだお」では著者から意外な名前が出て驚いた。「腹の底から笑える文章が書ける」作家として、タイトルロールの「東海林さだお」は勿論の事、「椎名誠」の名が出たからだ。
 っ椎名誠まとめページ[CLICK HERE!]

同業者からこうして名前が挙がるってのは相当なモンだと勝手に思っているが、著者と嗜好が似ているのがちょっと嬉しかったりして。

121ページ…「手に汗握るトマス・ハリス」で良い言葉を聞いた。

「よい小説というのは、我を忘れる小説と我を見つめる小説の二種類がある」

目からうろこレベルの名言。

時折切る著者の「ジョーカー」に「原研哉」がいる。著者の友人なのでなかなかの人物(意味深)だろうと想像してはいるが、129ページからの「マカロニ」についての一篇はまさに「切り札」的なキャラクターを窺わせる。

154ページ。
著者が度々出してくるネタの一つに「幼少期の思い出をたどる手段として当時の行動範囲の地図を描く」ってのがある。
何度読んでも説得力抜群で、よっぽど効果的なんだろうと思うのだが…オレ自身でまだ試みた事は無い。

174ページからの「不眠不休の果てのマルボロ」では、売れっ子物書きならでは、な「締め切りの修羅場」を開陳してくれる。
トンデモナイ状態に陥って、必死にどうにか切り拓こうと足掻く姿は悲壮感を通り越して滑稽ですらある(ま、第三者だからねw)。

 …唐突に頭の中に「フロスト警部」と「世界にひとつのプレイブック」のロバート・デ・ニーロが浮かんだが、まぁマニアックすぎて誰も共感してくれないだろうww←


「満足度:◎」
◎:オススメ
◯:まずまず
△:好きな人もいるかも
×:読まない方が…
※:絶版キボンヌ

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