ゑんぢんぶろぐ

のんきそうには見えますが頭の中は不安で一杯。あまり過大な期待と責任は負わせない方が互いにとって身の為です。いやマジで。

シリーズ「読了」

2022年08月30日 23時16分06秒 | 読書
「本の雑誌風雲録」
著者:目黒考二

 関連まとめページっ資料室(仮):「椎名誠」

著者は↑のまとめページにも出て来るし、「発作的座談会」シリーズでも主要メンバーとして出て来た「釜たきメグロ」である。

 っシリーズ「読了」:「発作的座談会」
 っシリーズ「読了」:「発作的座談会(2)いろはかるたの真実」

第一章:「『本の雑誌』創刊のころ」
 …の冒頭の10ページほど。

手の施しようのないダメな奴


以外の感想が出て来ない。誇張でも何でもない。まっさらな状態でココを読んだら100人が100人とも同じ意見になるだろう。

101人目が「椎名誠」だっただけだ。

とまぁ…サイテーな始まり方にも拘らず、巻末の「首都圏ドーナツ配本論」で「この人スゴイのでは?」と我が目を疑い、「そして、いくつかの恋」のエンディングでは思わず著者の思考にシンクロして何故だか泣けてしまう…という、なにやら魔法にでもかけられたかのようにドラマティックかつエキサイティングな脳内旅行が楽しめる一冊。

前半部分、よくもまぁこんな無茶苦茶な惨状で出版社を立ち上げ自主製作本を刊行したな…と。
今時高校の漫研でももう少しマシな営業かけるわ。

まさに「しまった」「やってもーた」「コレは失敗だ」の連打。

からの。

これ、好事家にはヨダレ止まらんくらいの内容なんだろうな…と途中から考えが変わる。

編集に限らない。何かを成し遂げようとする人にとっても何かしら学べる?ヒントが貰える?ような本である(特に「首都圏ドーナツ配本論」)。
作中にも出て来るが「本の雑誌」社は、むしろ「編集」「出版」を志す人ほどすぐに離脱するような環境である(あった)事だけは間違いない。

…中でも「経理担当」なのにありとあらゆるトラブルと尻拭いに巻き込まれる、のちの「群ようこ」の心境と来たら…。

 (小声)そりゃ「しない。」で愚痴も出ますわ…。読む順序が逆なら印象がガラリと変わってたんだろうな、と今さら。
 このレビューの一番最初参照の事っ[CLICK HERE!]

その他…ズタボロだった著者に薫陶を授ける各業界の先達の話とか、出版・編集業界の裏話とか取次ぎを通さない本の流通とか椎名誠との大喧嘩とかダイナマイト・コンビの爆走とか(読めば解る)出版社営業マンの裏の顔とか「もだえ苦しむ活字中毒者地獄の味噌蔵」周辺の顛末とか←コレはヒドすぎてオススメww


蛇足…まさかこの本の内容が…「今年」漫画化される(そのまんまではないが)とはwww…この本、初版が1985年だからね!?


「満足度:◎」
◎:オススメ
◯:まずまず
△:好きな人もいるかも
×:読まない方が…
※:絶版キボンヌ

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 偽ついった~ | トップ | 偽ついった~ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

読書」カテゴリの最新記事