医大生・たきいです。

医大生的独言。

オペ室で妄想しちゃうのが流儀

2016-06-13 22:02:35 | 医大生的生活

5年生になってから初めてレベルのハードな診療科が始まって、「集合早いって言っても6時とか言ったりはしませんから!(笑)」とかいうこれまでの科とは次元の違う感覚に戸惑う月曜日なのでありました。医大生・たきいです。




オペ室には音楽が流れる。先生ご自身の趣味で激しい選曲のオペ室もあるそうだけれど、まだそういう現場に遭遇したことはなく割と新しめのJpopの部屋に入る機会がこれまで多かった。オペ室に好きな音楽流せるくらい偉くなりたいものだ。もう早く手を下して横になりたいと本気でオペ室の中で思うたびに外科系向いてないかもと思う毎日ではあるが。

そんなとき、プロフェッショナル仕事の流儀の音楽がオペ室に流れてきた。スガシカオ。その曲は、あたかも自分がとてつもなくすごいことをしているかのような錯覚に導く。

いつかは出演してみたいTV番組、情熱大陸と双璧をなすあの番組のイントロである。職業、医師。凄腕ドクター、黒い背景の上に流れる動画には白衣を下げてPHS片手に颯爽と病棟を走る姿が映る。「プロフェッショナルとは?」という問に対してのカッコいい答えを考える。妄想は深まりますます手術への集中力は失われていく。


「ちょっと、学生さん?」


おやおや。失敬失敬。


「これ何だか分かる?」

「えーっと……、じょ、上腸間膜静脈?」

「は?」

医大生たきいのプロフェッショナルへの道のりは、まだまだ長いようだった(ナレーション風に)

僕らは位置について……




(言い訳をさせてもらうと腹腔鏡のオペ入るの初めてだった人(笑))