Truth Diary

北海道三日目

 屈斜路温泉のホテルの窓から日の出を見る。まるで海からと錯覚する朝日だ。霧に煙る幽玄な世界へオレンジ色に徐々に染まりゆく景色はたいして得した気分にさせてくれる。湖には釣船かと思われる小舟が一艘漕ぎ出して点景となって抒情的だ。朝湯に浸かり本日は知床から層雲峡へ向かう予定。天気は良さそうだ。

 斜里町を過ぎてオホーツク海岸を走る道路を北上羅臼岳を仰ぎながら山を登り岩尾別川を過ぎて頂上へ、ここ知床を題材にした映画オホーツク老人は森繁久弥主演で映画化されその時滞在した森繁が知床旅情を作ったエピソードがある。
 また、佐藤宗幸の岩尾別旅情もここで作られた歌だ。知床国立公園はクマザサに覆われた半島に高架木道が作られヒグマに襲われないよう対策が取られていて安心な処だ。蝦夷春セミが盛んに鳴きやかましいがそのきれいさはこの世のものとも思えない。遠かったが来てよかったと思わせるに十分な景色だ。
 北国の果ての道路建設に当時囚人を駆り出したのが発端となったと言う網走監獄、それが繁栄の基になったと言う網走市を通り、明治期、鎖に繋がれたままの過酷な労働によって完成した道路を通り、ついに故郷に戻ることもなく此処で果てた囚人たちを祀ったクサリ塚などを観ながら多くの人のj犠牲・努力が有ってなされた北海道開発を思い。
 今がある有難さを噛みしめながらバスは走り、層雲峡の滝を観てすぐ近くのホテルへ。人懐っこいカラスが逃げもせずすましてカメラのツーショットサービスしてくれるおまけも。玉葱、ジャガイモ、麦などの畑や植えたばかりの早苗の田んぼ、放牧されたホルスタイン、和牛など實に牧歌的で癒してくれる車窓を眺め命の洗濯は十分果たした感がある。
 バスの社内はガイドさんの説明を子守歌にまどろむ人が多く旅の疲れも最高潮に達した感じだ早く温泉に入ってゆっくりしたい。

ホテルの部屋から屈斜路湖を見おろす、朝焼けの中、小舟が一艘何をしているのか

 ホテルロビーの暖炉に火を入れてくれた朝はさすがに寒く火が恋しい

 羅臼岳残雪がきれいだ

 オホーツク海の向こうに遠く国後島が見える

 高架木道が整備されヒグマの恐怖からは無縁になった道の両側に高圧電線が熊を寄せ付けない

 知床半島一面蝦夷笹に覆われた丘5つの池がある、大阪からの高校生の修学旅行と一緒になった、蝦夷セミの鳴き声がうるさく響く

 ヒグマには出くわさなかったが北狐と蝦夷鹿は出てきてくれた

 大雪山国定公園銀河の滝ここは岩が縦に割れた奇石連なる層雲峡だ

カラスとツーショットに収まる、人間より貫禄がある不敵な鳥だ

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