今日は面接授業(スクーリング)があるため放送大学は大勢の学生で賑わっていた。私は期限まじかに迫った、半期に一度の通信指導に提出する答案作成に専念するためと、市内の公共施設で実施しているボランティアの、就職支援活動の相談業務を兼ねて(実はこれが、広い意味で、今専攻している心理学系の実践の場にもあたる)登校した。
キャンパスは樹齢100年を越す木々の葉が黄色く色づき、秋空に見事なコントラストを描きだし、心地よい秋風に落ち葉がちらほらと降りかかる。仙台の都心にしてこの静寂、贅沢なロケーションである。
今までは、同一敷地内にある東北大学の学生食堂と校舎内のでの食事が多かったが、最近は放送大学のカフェテラスとでもいうか、エントランス前に置かれたしゃれたテーブルで、季節毎の木々の装いと風を感じながら食事をすることが多くなった。
これが、ありあわせの手作り弁当をいかに美味く食うか、私なりの試みであり、人の目は気をぜずに味わうことにしている。同じ物を食しても、その場所や雰囲気によってまったく違うものだと、あらためてと実感している。大自然の中や、屋外でのバーべキューなどはそのいい例であると思う。
大正時代末期、東北帝国大学理学部生物学科教室として建てられた、現在の放送大学宮城学習センター校舎は、赤いレンガ造りが、うっそうと茂る木々の緑と木漏れ日に照らされて実にきれいだ。
こうした数多くの巨木の恩恵で、仙台市のど真ん中であるにもかかわらず、夏は涼しく、窓を開けると涼しい風が吹きぬけ、エアコンをあまり利用せずともに快適な学び舎である。比較的近くにこうした生涯学習の場があり、自由に選択した教科を存分に学べる、その恩恵に浴せる幸せを感じている。