小説「命の停車場」を執筆された女医で作家の南杏子さんがテレビでのインタビューで彼女が現在携わっているホスピスの医療について語っていた。普通の病院は患者の生命を永らえ元の健康な状態に戻すために最善を尽くす、しかし年老いて回復の見込みがない患者さんを対象とする終末期医療では患者さんが嫌がる無理なリハビリなどを強要しないという。
患者家族は元気に戻したいと決められたリハビリをしなかった事を責めたり嫌がるのを無理に強要するが、そうすると本人は何時も叱られ嫌な事を強要されていると感じ不安な状態になりなぜこんなに辛い思いをしなければならないのかと心が滅入ってしまうので、嫌な事辛い事は無理じいしないことだという。肉親としては一日でも長生きしてもらいたく経鼻管栄養や胃ろうなど望むのは分かりとしても患者本人がそのように望んでいない場合家族の自己満足であって患者本人の意志には添っていないことを射解すべきだとも語っていた。
また若くて治療次第では元通りに回復する人は別として終末期医療では苦痛を和らげ患者さんの尊厳を重要視してその方の意志に出来るだけ添って心安らかに旅立っていただけるよう心掛け医療にあたっているという。
治療