Truth Diary

高齢者のこころの健康対策

 昨日、仙台市国際センターで開催された市民公開講座を聴講してきた。テーマは「これからの高齢者心の健康対策~認知症、うつ病、介護予防~」という気の重い問題で講師は東京都健康長寿医療センターの栗田主一先生。元来講演は好きでないカミサンが是非と申し込んで、しぶしぶ促される形で付いて行ったのだが、この頃物忘れが多くなったので、敵も心配なのだろうと素直に従ったのだが身につまされるいい話だったので紹介します。
 先ず最初に衝撃的だったのは、朝日新聞の”老老介護から認認介護に変化”という見出しだった。それは何かと言うと、老人が同じ老人を介護する老老介護の時代から、認知症の人が認知症の人を介護する時代が迫ってきているぐらい認知症が増加しているとのことだ。その増加要因は後期高齢者が増え続けていることにあるという。認知症になると記憶のつながり、空間のつながり、言語のつながりの3つが阻害されて正常な生活が困難になるので、患者は今何処にいて、何をしているのか誰と話しているのか分からなくなってしまうのだそうである。それらの3つの機能ががダメになってしまったと諦めないで一つ一つゆっくり確認して本人に納得させる確認療法が有効とのこと、認知症のケアとしてそうすることで、一旦失った脳の機能を他の部位で代替する働きが生じて(脳内神経ネットワークの構築を促進)症状の改善と予防につながるそうである。
 またこうした認知症にならないための予防としては、歩くことや趣味を持つ、周りのモノに興味関心を持つ、生き甲斐を持つことなどが大事で、例えば3.2キロメートル歩いている人は、0.4キロメートル以下の人に比べてアルツハイマーリスクが二分の一だそうだ。
 また、うつ病の増加もはなはだしいものがあり、それが自殺者の増加の要因となっているとのこと。うつ の原因としては、健康の喪失、仕事の喪失、経済力の喪失、対人関係の喪失の4点があり、これらを緩和することによって防ぐことができるようだ。健康に注意して、社会参加をして、楽しみや、生き甲斐を見出し、人と人とのつながりを継続すること。お互いに周りの人たちを大事にしよう、人間関係を大切にすることによって多少ボケたとしても、ほとんど支障とならない生活が出来ると勇気づけられた。

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