多聞月記

シルクドゥソレイユのドラリオンをきっかけに中国雑技、サーカス好きになったおっちゃんの月記

浙江省曲芸雑技総団について

2019-07-10 20:54:16 | 杂技の雑記
シルクドゥソレイユがX showをスタートさせる杭州は浙江省に所属する市で省都です.
なのでまるで当然のように浙江省雑技団があるんですが,実は名前は浙江省曲芸雑技総団という名前です.
正確に雑技団を言う場合には《浙江省曲艺杂技总团杂技团》というんですが,こういう場合は往々にして
雑技団や歌舞団などいろんな同じ省に属する省の芸術団が合併したっ結果の場合が多いのですが,実はここは少し特殊です.
前身は1959年に誕生した《浙江省曲艺团》という団体で苏州评弹と呼ばれる音楽に合わせて歌い語る,講談とはまた違うかもしれませんが
そういった雑技とは異なる伝統芸の団体でした.そして雑技団はというと省直轄のものはその当時はなく,1996年になって作り始めて1997年に
初期段階が完成したという比較的新しい雑技団です.正式な誕生日は1997年5月18日ということでまだ20年そこそこなんです.
この雑技団の特徴はやはり短期間での急成長です.
そりゃそうですね.たかだか20年しか経ってないのに,中国にとって外国人である私が既にチェックしているぐらいなんですから.
それもやはり国内,国際舞台での多くの活躍があってのものです.
2005年にはパリの世界サーカスフェスティバルで金賞を受賞するなどわずか10年足らずで世界の頂点を取ります.
それが《扛人蹬伞》という演目で昨日紹介した演目の前身的な存在の演目なんですが,実はこの演目もすごいんです.
ラダー(ピーター)の演目のようにはしごに登りバランスを取っている芸人の頭の上で頭立ちで両手と足で傘を回すという
まさに離れ業です,
そして演目作成だけでなく,雑技のショーも複数作っていて,その代表ともいえるのが2009年に完成したこちら

モンキーキング,孫悟空を題材にした雑技ショーで,2017年の昨日紹介した演目のパリでの銀賞をきっかけに
2017年から2018年にかけてフランスと合作でそれぞれの演目の演出などに改良を加えて,フランスの好みにあったショーに仕上がっているみたいです.
そして2018年~2019年にかけてフランスで公演を行っています.
こうやってまさに短期間で演目と演員の育成,そしてヨーロッパのサーカスショーの演出を積極的に取り込む姿勢で
急成長を続けているのがこの雑技団なんです.
それだけに演目が見られるなら見たいんですけどね~
昨日も書いたようにそれが一番難しい。。。。
見られません!って確定してもいないのがつらいところ.
ではせっかくなのでさっき書いたフランスの公演の様子でも貼っておこうと思います.







コメント
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