(花園・5)
横浜市で市立保育園の民営化をめぐり、保護者が市を相手どり、民営化の取り消しと損害賠償を求めて裁判が行われていました。22日、横浜地裁できょう判決が出され、保育園民営化を違法とし、原告団である保護者、29世帯にそれぞれ10万円を支払うよう命じました。
裁判長は民営化した判断について「特別に民営化を急ぐ理由があったとは認められず、裁量の範囲を逸脱、乱用したもので違法」と指摘。「早急な民営化を正当化する根拠としては不十分」と断じました。保育園民営化のため改正した市の条例は取り消すことが原則。しかし無益な混乱を引き起こすとしてこれについては原告側の請求を棄却しました。
全国の自治体ですすめる保育園の民営化、民間委託化。この裁判の判決結果が大きく波紋をよぶことは間違いありません。子どもたちにとって保育園とはかけがえのない居場所。今その居場所がどのようになっているのか。これまで以上にさなざまに問われるものと思います。
小田原市でも市立保育園の民間委託化が行われています。賛否両論ありますが、少子化といわれる今だからこそ自治体がしっかりと保育に責任を持つことがますます重要だと考えます。保育園の民営化、民間委託化には賛成できません。