言語聴覚士の独り言

言語聴覚士の日記

病名

2020-09-08 06:22:00 | 伝えたいこと
原因不明で身体機能低下が進行している方がいます。

精密検査を繰り返すも原因が分かりません。

病名がないので、治療方針が定まらず、

対処療法とリハビリを行っています。

得体の知れない不安。

病名はあった方が良いです。



出産を機に発達障がいの指摘があり、ADHD(注意欠陥多動症)の診断名が出た方がいます。

今まで、ミスは多かったが、仕事もして、恋愛をして、結婚して、待ちに待った子どもに恵まれて。

病名が付いたことで、本人、両親は落ち込み、過去のミスの答え合わせが始まりました。

そして本人は育児不安が強くなりました。

長期的にみたら、病名があった方が良かったのかもしれません。

現時点では…。

人は症状が出て、困るので受診します。

医療機関は診断を行い、治療方針を定め治療を実施します。

病名が付く事で病人や障がい者になるのでしょうか。

それも含めて自分であり、

まして過去の自分までネガティブに見る必要はありません。

病名は病気の名前であり、本人の全てではありません。

医療従事者も患者やリハビリ対象者としての視点だけでみることなく、

1人の人間として診断、治療を本人と一緒に進めていく事が非常に大切ですね。

私も言語聴覚士として肝に命じて仕事をします!