言語聴覚士の独り言

言語聴覚士の日記

ストレスという言葉の弊害

2022-01-27 06:36:00 | 伝えたいこと
ストレスの起源は

“ストレス”という言葉ができた時である。

ストレスという言葉ができた、あるいはストレスという言葉を使い始めるより前は

心や体の不調の要因はもう少し細分化されていたのかもしれない。

例えばパワハラの上司に悩んでいたとして、

現在なら、パワハラの上司がストレスで体調が悪いで終わらせてしまいがちだが、

以前ではパワハラしてくる要因やかわし方など原因や対策を考えていたのではないか。

ストレスという言葉は原因と対策を曖昧にしてしまう特徴があるように思う。

子どもの自殺の増加にしても、現在のストレス社会の弊害と言って片付けてしまうと

対策方法は睡眠、運動、食事をしっかり行い規則正しい生活をしようなど的外れになってしまう。

情報革命が起こった現在に従来の義務教育の限界が訪れており

本気で教育改革を進めないと解決しないと思われる。

医療の現場でも、原因不明はストレスで片付けられる事が多々ある。

私が信頼している皮膚科の先生は

「原因をストレスにしたらいけない。なぜならストレスを減らすことはできないから。私の出す薬をちゃんと塗れば治るから」

と言っている。

凄く腑に落ちた。原因はストレスだからストレスを減らすことが1番と医師に言われると

ストレスを減らすことは容易ではないため

我慢する事につながりかねない。

ストレスとは便利な言葉だが概念が大きい。

ストレスで片付けて思考停止に陥らないように

もう少し自分の内面や環境、行動を見つめ直して前に進んでいきたい。


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