壬生織り木綿の手織り教室の日だ。
本田宗一郎ものつくり伝承館で受付をして教室を開けた。
教室の生徒の作品の進行状況で今日は私の出番は無いので
教室を出て二俣城に登った。
城跡に登ると紅葉の向こうに天守の石垣が見えた。

天竜には紅葉の名所はない、
それは明治以来植林を奨励した国の政策で
杉と檜が植えられ天竜美林ともてはやされた。
その結果、区内全域緑一色の山となってしまった。

現在、木材不況と杉花粉のイメージになってしまった。
国策に従い行く末まで夢のある地域のはずが
ここもまたグローバル化の言葉で沈んでしまった。

昔は尾根には雑木が植えられて山土の栄養バランスを
保っていたが高度成長期に林産家は至るところ
杉を植えてしまうこととなり、その後離村と高齢化で
山は荒れている。

私は蒲郡で地域産業と観光産業のコラボレーションを
心がけているが、ここでは天竜下りも無くなり、
四季の郷の山岳美もない、史跡保存地域に残された
紅葉を探してたずねている。
同じ山国であるが、愛知県の足助の香蘭渓を作り上げた
人達に感服。
しかし物事には限度があると思う、そしてバランスを考えないと
自然も人間生活も、そして政治も、アンバランスは平和的ではないと思う。