世界中から熱苦しく・・・「ふじもん世界放学ブログ」

元「変な学校先生」私ふじもんが、ただ今世界を駆け巡っています!世界の今と僕の魂をお届けしますので、ぜひお読み下さ~い!

ふじもん世界一周「放学記」第7章アジア編 検証!『チンチョンチャン』を科学する!

2014-05-21 06:02:44 | 日記
2014年5月20日。

※写真は今日行ってきたイランを代表するエラム庭園です。綺麗ですよね~!

《皆さん、「チンチョンチャン」という言葉を知っていますか?ちょっと今回は、この言葉を真面目に考えてみたいと思います。》

僕たち旅人にとって正直「ムカつく」言葉の1つ、それがこの「チンチョンチャン」。世界各地、けっこうどこに行ってもこの「チンチョンチャン」という言葉を投げかけられる。

今僕がいるイランでも、かなりの頻度でこの「チンチョンチャン」がやってくる。それを言われる度に正直かなり腹が立つのだが・・・。

でもですね、ちょっと冷静に考えてみたいんですよ。ここは一歩退いて、この「チンチョンチャン」を冷静に考えてみたいと思うんですよね。

※俺たちアジアン、チンチョンチャン!などと、ふざけて言っていてもいいものなのか?(笑)


まず初めに・・・『チンチョンチャンの定義』から。

チンチョンチャンとは?

⇒アジア人全般、あるいは中国人を指す差別的な呼びかけの言葉。中国語の発音を真似て「チンチョンチャン」という言い方になっている(らしい。これはあくまで僕がそう思っているだけのことで、正しい定義ではないです)。

そしてもう1つ忘れてはならないのが「チナ!」という言葉。これはその言葉の通り中国人のことなのだが、どうやら中国人だけじゃなく、幅広くアジア人全般を指すこともある(らしい。あくまで「らしい」ですので、よろしくお願い致します。)。

いずれにしても「中国人」が主になっているのだが、どうやら「チンチョンチャン」や「チナ!」と言ってくる人々は、中国人を個別具体的に指してその言葉を言っているのではなく、アジア人の顔を見たらみんな「チンチョンチャン」だし「チナ!」ということも多いらしいのだ。

※俺たちアジアンをなめんなよ~!

では、どの地域でこれらの言葉を投げつけられるのか?これまでの自分の旅ルートを思い返してみた。

南米・・・ほとんどない。でも、ベネズエラだけは酷かった。いや、ホントに酷かった!これでもかと言うくらい、「チナ!」の嵐だった。

中米・・・まぁ凄まじい「チナ!」攻撃。ちょっと嫌になりましたね・・・。

北米・・・キャンピングカーで移動していたというのもあるけど、「チンチョンチャン」や「チナ!」は全くありませんでした。1回も記憶にないんじゃないかなぁ・・・。

中東・・・なかなかに言われますよ。言葉だけじゃなくものを投げられたりもしますし。これもまた酷いもんだ・・・。

アフリカ・・・ここも酷いですね。特にスーダンやエチオピアが酷かったかな。初めて唾を吐かれたときはショックでした・・・。

ヨーロッパ・・・西欧はまずない。でもベルギーで何度か言われたのはショックでしたね。逆に東欧はあるんだよなぁ。ボスニアヘルツェゴビナは特に酷かった・・・。言葉はなくても、視線が気になることは度々でした。


ということで思い返してみると、酷いもんですよね!実は世界のかなりの地域で、僕らは「チンチョンチャン」や「チナ!」と言われまくっているんですよ!これがまた!

う~ん、そう言えばなんかいつもけっこうイライラしながら街を歩いていた気がする。考えてみたら残念なことだよなぁ。

「なんなのさ、俺らってそんなに嫌われているのかなぁ・・・」などとも思ってしまいますよ、本当に。

しかしこうして冷静に考えてみると、実に興味深くもある。「チンチョンチャン」や「チナ!」が飛んでくる地域には、ある共通点があると僕は思うのだ。

それは、いわゆる発展途上国であるということ。南米や中米、アフリカ、中東、東ヨーロッパなど、いずれも経済的には「発展途上国」と言われている地域ばかりなのである。現に「先進国」と言われている国々、具体的にはアメリカやカナダ、西ヨーロッパでは、この「チンチョンチャン」や「チナ!」はほぼ全く飛んでこないのだ。

※みんな仲間!似たような顔じゃねーか!


ではどうして発展途上国で「チンチョンチャン」や「チナ!」が多いのか?その理由を考えてみたい。


理由①:人権意識の欠如。

いわゆる発展途上国と言われている国々では、当然教育レベルも遅れを取っている。僕もいくつもの発展途上国の学校を見てきたが、学校の態をなしていない学校も数多くあった。いや、マジで「こりゃいくらなんでもヤバイんじゃねーの?」と思ってしまう学校もあったのは事実だ。

そのような学校でしっかりとした教育が出来ているのかと言うと、当然そうではない。人権を配慮した教育なんて、出来るはずもない。教育は学校だけで行うものではないし一概に学校だけを責められるものではないが、学校で伝えるべきものを伝えられていないというのはやはり子ども達の精神の発達に大きな悪影響があるであろう。


理由②:自国の不満の噴出。

僕は先進国や発展途上国という言い方は嫌いだと何度も言っているけれど、それでもやっぱり現在の経済システムの下では発展途上国はやはり発展途上国なのだ。当然、貧しい日々の暮らしにも不満がたまるものであろう。

そして溜まった不満、ストレスはどうするか?どこかで発散しなければならない。その矛先がアジア人に向いているという側面はあるのではないかと思う。だから街で異質なアジア人を見かけたら、そこに乱暴な言葉を投げつける。そこには人々の日々の不満が凝縮されているのではないだろうか

でも、それだと1つ疑問が出てくる。異質と言うのなら白人だって異質な存在だ。でも、彼らは白人にはそのような言葉を投げかけない。

何故か。これはあくまで僕の推測だけど、やはり長い長い歴史の中で培われた「支配・被支配」の関係があるのではないだろうか。何百年も支配されてきた白人には、やはりなかなか言葉を出しづらい。しかしアジア人はそういう存在ではない。そこに気持ちが向いているのではないか。


理由③:本当に中国人が評判の悪いことをやっているから。

これは以前から何度か記事にもしているけど、昨今の中国の世界的な進出には批判が本当に多い。僕も世界各地でリアルな中国人への批判を耳にしてきた。それ故に、単純にそんな中国人に対して世界中の人々の不満が高まっているのではないだろうか。


理由④:あまり深いことを考えていない国民性。

イランのある人から聞いた話によると、「チンチョンチャン」というのは昔の映画の中で出てきた表現で、それが広まって使われているだけだという。そこには特別な意味はほとんどないという話も聞いた。

日本人という国民は本当に思慮深く几帳面だ。そんな僕たちから見たら、他の国の人たちはみんな大らかで思慮に欠けているようにも見えてしまう。それはそれで良い点なのだが、もしかしたらあまり深い考えもなしに「チンチョンチャン」や「チナ!」と言っているだけなのかもしれない。

そう、それはそのイラン人が言うように、特別な意味もなく・・・。

※今一緒に行動している日本人の仲間たち。みんなで歩いていも、「チンチョンチャン攻撃」は次々と襲ってくるんですよ・・・!


ということでいくつか仮説を立ててみたのだが、どうなんだかなぁ・・・(笑)。なんせ僕も今眠たい中この文章を書いているので、ちゃんとまとまったもになっているのかどうか・・・。

でもですね、この「チンチョンチャン」や「チナ!」にも2種類あると僕は思うんです。1つは「明らかに悪意を持って言ってくるもの」。そしてもう1つは「純粋な質問であったり、何も考えずにアジア人を見かけたら声を掛けているもの」。

それは分かりますよね、やっぱり。相手の仕草や表情、言い方そのものにも現れますし。

でもですね、いくら「悪意がなさそうだな~」だとしても、やっぱり気分は良くないですよ!ちょっと想像してみて下さい、人とすれ違う度に「チンチョンチャン」や「チナ!」と言われることを。そりゃやっぱりイライラしてきますよ!


僕は写真よりも活字を通して世界の姿をお伝えできればと思っておりますが、この「チンチョンチャン」や「チナ!」が何度も話題になってしまうほどに、世界では本当にこの言葉を言われまくるんです。直接的には中国人なのかもしれませんが、そうではなくアジア人全体への差別的な意味合いも間違いなく含まれているでしょうし、これはやっぱり日本人として流したままにはしたくないんですよね。

僕のブログを読んでいただいたことがある方は、「なんだよこいつ、またチンチョンチャンとかネタにしてるよ」と思われる方もいるかもしれませんが、いや本当に酷いんですよ、世界のどこでも!それほど酷いからこそ、僕もこうして何度も文章にしているんです、はい。


そして今いるイラン。ここもなかなかの「チンチョンチャン大国」なんですよね。事前にそれを聞いてはいましたが、やっぱり気分は悪い!困ったもんだぜこんちくしょー!

僕の究極の目標は「世界平和」。そのためには、世界中の人々が「俺たちはみんな仲間じゃん!」意識を持たないといけないと思う。だからこの「チンチョンチャン」や「チナ!」も、笑い話じゃないんじゃないかなぁ。こういう小さな意識を正していくことが、世界が良くなっていく大切な道なんじゃないかなぁ。

そんなことを考えながら、僕は明日もイランの大地を歩きます。「あ~あ、明日は何回チンチョンチャンを言われるのかなぁ」などと考えながら・・・。


2014年5月20日。冷房が効き過ぎていてちょっと寒い、シーラーズの安宿にて。


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