本日はローズキーで
結城瑛朱さん『飼い主を決めるのは猫』
アパート暮らしながらのら猫に懐かれていた受様。その猫が
いなくなり、探していた時に高校の後輩だった攻様と再会する。
行くところが無いと言う攻様に猫のお礼と転がり込まれて?!
初出の同人誌版
雑誌掲載時に後半部を書き下ろして
全プレ用に書き下ろした幕間短編を加えて新書化です
受様は猫好きでマンションの置き場にやってくる野良猫に
密かに餌を与えるのを楽しみにしていましたが
ある朝、マンションの奥様達が野良猫を
保険所に連れて行こうと話しているのを聞きますが
バイト先から帰ってきても猫がいる様子がありません。
なぜか件の猫は数年ぶり顔を合わせた
高校時代の後輩でした。
彼が今回の攻様になります
攻様は受様を頼ってきたらしいのですが
受様は彼と親しかった記憶もなくて困惑してしまいますが
攻様は猫ともども受様宅に転がりこみます。
しかも初めて逢った時から
受様の事が好きだったと言うのです
攻様の気持ちに押し切られる様に身体を繋ぎ
攻様がいない生活など考えられなりますが
偶然、バイト先の書店で再会した同級生に
攻様が有名な小説家になった事を知らされます。
しかもその筆名は
受様が大好きな小説家の名前だったのです
攻様の正体を知った受様は
納まらない怒りのままに攻様に詰め寄りますが
空っぽになって書けなくなったと言う攻様を許せず
攻様を追い出してしまいます。
2人の恋はココで終わってしまうの
攻様に好きだと言われる事で
徐々に前向きになって行った受様ですが
自分との再会を望んだのがスランプ故だと知って
攻様を許す事が出来ません。
自分に出来なかった夢を成し遂げ
認めている男だからこそ逃げて欲しない。
受様が自分に自信が有れば
攻様を受け止める事が出来たのかな
前半は受様視点、
後半は攻様視点と視点が変わる事で
お互いに相手に見せない強さと弱さも窺えて
最後までとても楽しく読めました。
結城さんの次作も同人誌のノベライズみたいで
個人的にはちょっと残念です。
新作が読みたいな