斜里川上流の林道沿いの森はキノコの宝庫だったが、十数年前の倒木は朽ち果てて土と同化し、おまけに、円高による輸入材の価格高騰により、国産材の需要が増大したため、北海道のカラマツやトドマツが大規模に伐採され、私と女房のキノコ採りの場所も新地探索を余儀なくされた。
上の写真は、かろうじて残されたカラマツ林で、久しぶりに見つけたホテイシメジ。
このキノコは食茸で味がよいが、アルコールとの相性が悪く、高橋郁雄『新版北海道きのこ図鑑』(亜璃西社)に「悪酔いを起こすことがあるので注意を要する」と記されている。五十嵐恒夫『北海道のキノコ』(北海道新聞社)の、「ホテイシメジを摂取したあと1週間は禁酒の必要があるという」という説明は大げさではないか。確かに顔や手がほてったり、心拍数が増えたりするが、朝の味噌汁一碗に晩酌の日本酒二合くらいで、大騒ぎするすることもなかろう。
写真下段<左>は、林道脇の古い切り株に毎年発生するキナメツムタケ。<中>は、オショロコマ釣りの合間に川岸のヤナギの倒木で見つけたエノキタケ。<右>は、帰路に立ち寄ったアタックチャ川一の沢のヤナギの洞に発生したヌメリスギタケモドキ(ヤナギタケ)。平凡なキノコではあるが、発生の場所に変化があって面白いトリオとなった。
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