日本列島は、九日から十二日にかけて冬型の気圧配置が続き、非常に強いシベリア寒気団に覆われた。この西高東低の気圧配置は日本海側に大雪をもたらしたが、釧路管内は晴天で、特に十二日朝は、放射冷却現象により厳しく冷え込んだ。
内陸の弟子屈町川湯で氷点下23.3℃を記録したほか、「標茶が氷点下20.3度、釧路市阿寒町が同20度、阿寒湖畔19.9度など、内陸部を中心に厳寒の朝を迎え」(1月12日付『北海道新聞』夕刊・第8面)、釧路市内も氷点下14.7℃と、各地で今冬最低気温(北海道各地の最高最低気温一覧は、同新聞11日付・第25面、12日付・第21面、13日付・第22面の「きのうの天気今日の波と風」から切り取り、台紙に貼って転写)を更新した。
この寒気をスズメやシジュウカラのような小鳥は樹上でどのように凌ぐのか、また、どの程度の低温まで耐えられるのか、私は全く知見を有しないが、朝早く薄暗い中を給餌台に飛来するところから判断すると、各個体の健康状態に左右されるだろうが、氷点下20℃以下でも持ち堪えると思われる。
トビやハシブトガラスなどの中型の鳥は、氷点下30℃以下でも平気だろう。天然の羽毛服を身にまとっている野生の生き物の強みである。その点、現生人類(ホモ・サピエンス)は哀れなもので、大自然の中で文明から遮断され孤立すれば、たちまち生命を失う。結局、文明が人類を滅亡させるのではないか。
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