7月4日投稿の国道沿い<若木シリーズ>の続き。左がアカダモ、右がケヤマハンノキ。どちらも、生育数は、既述のヤチダモ・オニグルミ・ハシドイ・イヌエンジュと同様に多いが、他の樹木に紛れてあまり目立たない。
アカダモについては、6月11日に投稿の≪タモノキ三種類≫を参照。アカダモの花は、葉が出る前に咲き終わり、今時は、緑一色の中にとけ込んで、地味な存在である。しかし、既述の四種より樹齢が長く、樹高百尺・太さ五尺もの巨木となる。
ケヤマハンノキは、山の裸地に一番先に繁茂する樹木で、かなり大きくなるが、木材としての用途は少ない。類似種との区別は、辻井達一・梅沢俊・佐藤孝夫『新版北海道の樹』(北海道大学図書刊行会)に、「ハンノキ、ミヤマハンノキとは葉の形で区別できる。コバノヤマハンノキは葉や果実が小さく、裏に絹毛が生える」と記述がある。
ハンノキは、いわゆる「雑木」の中で、もっとも雑木という呼び名にふさわしいかもしれない。樹皮を剥いたり傷つけたりすると、白い甘皮がたちどころに赤変するので、造林・造材を生業(なりわい)にする人たちが、コロコロと態度を変え信用の置けない者を、「ハンノキ野郎」と蔑称するのを、少年の頃、よく耳にした。ハンノキには申し訳ないが、なるほど、と思わないでもない。
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