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嗜好な事や色々の思った事を再び書き連ねます。

スターウォーズ/エピソード3-シスの復讐-を観て来ました。

2005年07月09日 18時01分50秒 | 映画
 感想は、一言で言うと、自分の想像以上に、ダークでした…

 と”見て来た。”と言っても、実は6月最終週末の先々行上映で、
もう既に観て来てしまっていたんですが、一応まだな人も多いだろう、
と言う事で、一般公開日を過ぎるまでは、ブログに書くのは自粛しよう。
と思ってました。
で、一般公開日を経過したので、解禁です。
 と言う事も有って、今回はちょっと詳しめに書こうと思ってます。
一応ネタバレな類は極力避ける積りですが、人に因ってはそう感じる部分も有るかも?
なので、もし未観で、そう言う事に極度に拘る方は、自らで観るまでは、
以降の文は、読まない事をお勧めします。
(観た後に、自分の感想と比べて見る。と言う読み方がお勧めかも?)

 で、本文に戻ります。

 冒頭の”想像以上にダークだった”と言うのは、
当初、新三部作が始まると言う話が現実的に出て来た時に、
(マニアな物で、その時点で、大まかなストーリーは既に知って居た。)
自分成りに映画の内容を想像したりして見たりしました。
 それで、2が丁度、善→悪の過渡期な時期なので、中途半端なダークさを感じ、
気分的に収まりが良く無い映画に成り、3は完全な悪と成るのだから、
メリハリの利いたストーリーに成るだろう。と漠然と感じて居た。
 実際の2も、中途半端にダークさを感じさせる内容だったので、
勧善懲悪大好きな筆者としては、ちょっと微妙な感想に成ってしまった。
 なのなら、逆にハッキリと悪に突き進む方が気持ちが良い。
 しかも、その悪に落ちる理由も、何か感動を誘う不可抗力的な理由で
落ちてしまうのだろう。と想像して居たので、2での消化不良な分、
3に期待が寄せられました。
 が、想像して居た”何か感動を誘う不可抗力的な理由”みたいなのが、無いんですよね~…
 映画のコピーで、この物語は”感動の物語なのか?”それとも”悲劇の物語なのか?”と有り、
多分広告代理店的には、両方の要素が有る素晴らしい映画です。的な意味で作ったコピーだろうけど、
正直俺的には、悲劇以外の何物でも無かった感じです。(嫌な気分には成っても、感動は出来ません)
なんかね。救い(アナキンに同情出来そうな拠り所)が無いんですよねぇ~
だもので、見続けて行くと、どんどん気持ちが↓に沈んで行ってしまう訳です。
なので、冒頭の”想像以上にダークだった”と成る訳です。

 もっと、その辺の気持ちの動きを詳述すると、
アナキンがダークサイドに落ちた瞬間が見物だ。と言う話が有りましたが、
実は自分は、その場面だけが、この映画で唯一、ちょっと釈然としない物を感じた部分なのです。
 自分の想像だと、アナキンが悪に落ちる前に、奥さんが亡く成ってしまうのでは?
と予想してました。(さもジェダイが不甲斐ないのが原因だ。と言う印象をアナキンに感じさせる様に)
 それで、ジェダイでは駄目だ。→ジェダイの駄目さが妻を殺した。→ジェダイよりシス!
みたいな心の動きで、落ちて行くのかなぁ~… みたいに想像して居たのです。

 でも実際は、奥さんを守る為。と言う方向は合っているのですが、ちょっと違う感じでしたね。
 自分の印象だと、ダースヴェイダーに転じた瞬間と言うのが、余り精神的に切迫した場面に感じないのです。
 しかも心の転落の動きを表す様な、視覚的描写も無いので、あれ?今ヴェイダーに成ったの??
と言う感じで、ちょっと拍子抜けな印象でも有ったんですね。
 ただ、アナキンが落ちる場面自体は、3でのライト→ダーク 6でのダーク→ライトに、
それぞれ切り替わる瞬間が、一対の場面に成る様に、監督は意図して成って居る様に感じました。
 と成ると、その意図を実現させる為には、あの様なシチュエーションにしなければ不可能だったのかな?
と思うので、まぁ致し方無し。とも思いました。

 逆に、それ以降のヴェイダー卿の行動の豹変振りが、おー!やっぱりダースヴェイダーに成ってしまったんだな。
と言う感慨を強く感じさせます。
 そう言う意味では、TVCMで流れている。画面に向かいフードの下から睨む不気味な眼光の場面は、とても印象的です。
 だから、元々このエピソードはダークさを象徴する物語の筈で、ダークさを感じさせる。
と言う意味では、かなり成功だと思います。
 なので、ヴェイダー転化の瞬間が不満だ。と書きましたが、それ以外はかなり満足はして居ます。
今、後半のヴェイダーの陰惨さが、ダークさを強くさせて居て良い、と書きましたが、
それ以外でも良い場面(箇所)は多いです。その辺も書きますと、

 映画開始冒頭の、巨大戦艦の迫力有るアップから始まる、宇宙空間でのドッグファイト。
ドッグファイト大好きな筆者からすると、前半のドンパチは迫力が有り、
CG技術の進歩にも驚かされますが、相変わらずの圧巻でした。

 それと今回は、数多いライトセイバー戦が見物だと言う事でしたが、
確かに色々な組み合わせの対戦が有り、どの決闘も本当に見物だと思います。

 予知夢が見れるアナキンは、パドメが亡くなる悪夢を頻繁に見る様に成り、
それを防ごうと、力を欲したのが、そもそもの悪の転落への遠因です。
 結局この悪夢は現実の物と成ってしまいますが、その原因も、
それを防ぐ手立てと言うのも、後に判明します。
しかし原因が…      皮肉です。

 アナキンは、新三部作のシリーズで、2から通して観ると、
ずーっと野心や欲望、嫉妬や人間の陰気な感情を感じさせて、
暗黒面に落ちるべくして落ちた印象。が有り、筆者は余り最初から好意は抱けませんでした。
 そしてなにより、新三部作は、暗黒面が勝つ物語なので、
特に今回のエピソード3でのダースシディアスは、本当に悪な感じがして、憎々しい限りで、
逆にこの新三部作を観た後に、改めて旧三部作を観れば、
 最後のダースシディアスを倒す場面が、より一層達成感が得られる事請け合いだと思いました。
 此処で初めてアナキンスカイウォーカー六部作の三作目(まだ途中)と言う見方で見れば、
六部作のクライマックッスで感動を増幅させる意味では、この新三部作は効果的な映画であるな?
と感じました。

 また、アナキンがダークサイドに落ちる理由も仕方が無い。と言う、製作者側の触れ込みも有りますが、
個人的には、上記もしましたが、筆者は今回のアナキンが余り好きでは有りません。
なので暗黒面に落ちるまでのアナキンの心情に、共感は持てない感じでしたので、
ジョージルーカスは、「新三部作はアナキンが主役でダースベイダーに成ってしまう物語だ」と
言っていますが、寧ろこの三部作(特にエピソード3)は、オビ・ワン・ケノービが主役で有る
と捉えた方が、気持ち的には感情移入出来そうな気がします。
て言うか、オビワンケノービが、更に好きに成りました。

 ただ、この六部作は、アナキンスカイウォーカーと言う一人の男が悪に落ちて、それを贖罪する物語だ。
とも言っているので、そう言う意味では贖罪をする前の憎まれ役アナキン。
でちょうど良いのかも知れませんね。

 最後に、”救いが無い”と書きましたが、最後の最後で、”新たなる希望”がちょっと登場します。
それで、ジェダイ復活の予感を感じさせて幕引きと成るので、それが唯一の救いでは有ります。

 なので、初めてスターウォーズを見る人が居れば、4-5-6と見て、1-2-3。そしてまた4-5-6
と見ると、再発見も有り、二度美味しくってお勧めなのです。
 でも、(旧三部作での台詞と、E3での展開に、辻褄が合わない場面が幾つか出て来ちゃうんですが、
その辺は御愛嬌と言う事で…(苦笑))

 スターウォーズサーガ、面白いですよ。

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