風天道人の詩歌、歴史を酒の肴に

短歌や俳句の鑑賞を楽しみ、歴史上のエピソード等を楽しみます。
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ぼたん切(きつ)て 与謝蕪村(比歌句 32右)

2018年05月04日 | 和歌

ぼたん切(きつ)て気のおとろひしゆふべ哉 与謝蕪村(よさぶそん)

       

鮮やかな大輪のぼたんの花をそのまま咲かせておきたいのだが、生け花にして楽しみたいとの思いもある。もうそろそろ切らなければ、生け花にもできなくなってしまう。そこで、ぼたんを切って生け花にした。張り詰めた気持ちから解放されると同時に疲労感のような気怠い気持ちを抱えて、夕暮れを迎えた。

この句で注目すべき点は、動作の過程を切り取って描写していること。そして、心理描写を含ませていること。たったの十七文字でね。

だけれども、私にとって一番のクラスの歌句かというとそうではない。

なぜだろう。自分でもそこが分からないんだ。

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