風天道人の詩歌、歴史を酒の肴に

短歌や俳句の鑑賞を楽しみ、歴史上のエピソード等を楽しみます。
比べて面白い 比べて響き合う 比べて新しい発見がある

とおもへば 与謝野晶子(比歌句 37右)

2018年05月20日 | 和歌

とおもへば垣をこえたる山ひつじとおもへばぞの花よわりなの 与謝野晶子(よさのあきこ)

 

「・・・と思って見ていると、垣根を越える山羊が現れたと思えば、花園が、どういう訳なのかしら。」

この歌の解釈は不可能だ。なぜならば、この歌を詠んだ晶子自身にも意味が分かっていないからだ。意味は分からないが、見たものをありのままに詠んだのがこの歌だ。

晶子は何でこんなものを見たのか?この問いを探ってみようと思う。

だが、掲出歌のような歌は前代未聞だと思っていたら、何と室町時代の『宗安小歌集』に同様の歌を発見した。

その歌とは?それは、明日のお楽しみ。