花の色は移りにけりないたづらにわが身世にふるながめせし間に 小野小町(おののこまち)
<桜の花の色もこの長雨でが降っている間にむなしくいろあせてしまったものだ。これと同じようにむなしい恋にぼんやりとしている間に、私の容姿もすっかりと衰えてしまったことよ。>
『百人一首』 吉海直人 青春出版社
今でいえば、美女としての意識が高い故の美女の不幸(そうだなあ、古くは加賀まりこ、新しくは米倉涼子ってところかなあ)という感じだ。
だが、今回は、この歌自体ではなく、小町伝説に着目した。
<小町に恋した深草少将は百夜通えば思いを叶えさせると言われ、毎夜小町のもとに通っていくが、小町にはその気はさらさらない。そして、九十九夜目、ついに力尽きて凍死してしまう。これは数々見られる好色で驕慢な小町伝説の代表格だが、そんな驕慢のかぎりをつくした小町の最後に待ち受けていたのは哀れな落魄伝説であった。>
・・・と、まるでドラマの前台詞のような説明だが、このことが明日(たぶん)の前置きとなります。
請う、ご期待。