「錦冠(ニシキカムロ)」と書いた。
花火の名前である。
良く分からないので調べてみた。
日本の花火の多くは、パッと咲いてパッと散る。というイメージがありますが、
この錦冠は花が開いてからすぐに消えないで、花弁が垂れ下がる様な息の長い金色
の花火です。花火大会の最後の締めくくりに良く使用されます。もちろん1発2発
でなく沢山、短時間に打ち上げますので非常に豪華で素晴らしい花火です。
ということらしい。
見たことあるぞ、これは。
最後のほうで、
これでもか!というぐらい、天から火花が舞ってくるような花火だ。
そうイメージできると書きやすかった。
とは言っても、思うようにはなかなかいかない。
色んな書に触れていると、どうやって制作しているのか不思議になる作品に出会います。
冬雷先生はその制作方法が知りたい場合どうされますか?
書家の先生方や師匠に聞いても分からないみたいで、実際にその作品を書いた人に聞くことができない為、もやもやします。
今日は全紙1/2程の大きさの紙に一字大筆で書かれた作品があったのですが(紙はつるっとしているわけではなく普通の画仙紙のようです)、
一字は一息で書いてあるのに、一字の中に濃淡があったり、薄墨と濃墨がマーブル模様になっていたりする作品があって、
自分でも書いてみたいけど制作方法が考えても分かりませんでした。
他にも生徒で「書の甲子園で入賞したような木簡の臨書が書いてみたい」(http://www.onomichikita-h.hiroshima-c.ed.jp/club/syodoh/syo_koshien18.files/image016.jpg)
と言うのですが、木簡の渇筆をどうやって出すのかわかりません。
書道は奥が深すぎてどこまでも勉強ばかりですが、調べ方が分からずインターネットが主な調べ場所です。
私の知っている範囲でお答えしますね。
ひとつめのマーブル模様の線。
多分、水をたっぷりつけた筆の先っぽに
ちょっと墨をつけて一気に書くとそうなるでしょう。できれば筆は少し倒して書くと、より濃淡が出やすいでしょう。
ふたつめの木簡のかすれ。
これは、濃墨を使用して軟らかい長鋒の筆で、
しかも逆筆で運筆すると、このようなかすれ(飛白)ができるのです。多少マスターするのに時間がかかるかもしれませんが。
いずれにしても、自分で色々やってみるのが一番です。数多くたくさんのことを経験すると、どうなっているか想像出来るようになると思います。
以上でした。お分かりでしょうか。
とかち人なら、すぐピンと来るよね。
私は「錦冠」は右下の作品が先ほどお聞きした渇筆の線も出ていて、バランスも抑揚の付け方も好きです。
濃淡のマーブルはうまく出せませんでしたが、例えばhttp://blog.suzukiai.com/の最初の字のように最後まで墨が薄くならず、しかもマーブルにするのは色々工夫がいるようですね。
さらにもう一つお聞きしてもよろしいでしょうか。
前にわんぱうのコメントをしたのですが、
書道の展覧会を見に行ったら、
http://picasaweb.google.co.jp/butterfly.flower422/fBIAkK#5474474681664646642
のような作品を見かけました。
これもわんぱうなのでしょうか?
ろうけつ染めというのも聞いたことがあるのですが、紙にろうを付けては溶かせない上、ろうが塗ってある感じではなかったので…
冬雷先生は実用の字も、作品も実力派で(ブログのみしか先生を知らないので変なことをすみません)、知識もおありでいつも尊敬しながらブログを拝見しています。
数ある書道ブログの中でも唯一ブックマークをして、勉強させてもらったり、刺激を受けています。
淡墨作品は紙も大事です。
この作品は多分、薄手の画仙紙(羅紋箋)などを使用し、
たっぷり淡墨をつけて書き、(溜りができるくらい)自然に乾くのを待ったと思います。
②ろうけつについて
この作品は多分、わんぱうでしょう。
ところで、紙にロウを使ってもできますよ。
書いたあとのロウ抜きは、上下に新聞紙などを当てて、アイロンで暖めて抜くんです。
そうなると鮮やかなろうけつ染めになりますよ。
なんでもご存じで、改めて冬雷先生のすごさを実感しました。
毎週更新されるのを楽しみにチェックしていたので、充電が残念で、
もしかして私が何度もお聞きしたせいかな…と反省しております。
またの更新を楽しみに、ネットの向こう側で静かに待っています。
感動をありがとうございます。
今ちょっと、臨書に集中しているんです。
そうか、臨書作品をアップしてもいいですね。
と自分で勝手に納得・・・・。