買い物。トビウオ。カツオの刺身。なんの変哲ない。コリャ今日もダメ。
今日は8人定員の小さな店に行く。満杯ならば入れない。はやそば食って
急いでいく。それでも空きが1席だけ。危うい。前からの因縁のおばさん
2たり。これは波乱の幕開けか。いっそ盛り上がらずに4時までいた。
ここにお嬢でも来れば、盛り上がるのに。とうとう来なかった。
ママが増えて、2たり。よほど繁盛してるみたい。抱き着かれる男。
抱きつくおばさん。指をくわえてみる翁。いいな。いいな。翁はうらやましい。
やっぱりじょうれん。なかまうち。派閥に入らなきゃだめか。孤高の歌手
竹取の翁は、おぼろ月を歌う。誰も聞いてない。反応なし。来たのが間違いか。
帰る。お先に。いわくつきのおばさんが、頭を下げる。このいっしゅんで
今日この店に来た甲斐を理解する。ああ聞いてくれていたんだ。ひとりでも
聞いてくれていた人がいた。チョット恋する翁。惚れやすい。今度は私の
常連の店に来て、歌ってほしい。怖いおばさんは無視していいから。
だいじょうぶ。空手2段。過去の傷は、水に流そう。キック。突き。
ここ迄離れたら大丈夫。恋の予感。安全地帯。私は一応女よ。宝塚の女。
チョット心動かされた翁。女歌を歌う。