金魚cafe

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椿三十郎

2011-11-15 21:10:56 | 映画
図書館で椿三十郎を観ました。


織田裕二さんのを観る前にクロサワ作品のを観ておこうと、図書館に行ったら、丁度借りられたので、そのまま視聴覚コーナーで観ました。

最初重厚な音楽が流れ始まります。

若き日の加山雄三さん、田中邦衛さん、平田昭彦さん、あと誰かわからない...。

若い藩士たちが、神社に集まって藩の不正を正そうとヒソヒソ話。

城代家老に話を持っていくが断られ、大目付に相談に行ったら味方になってくれるというので大目付の下で働こうと皆で決起しようとします。

それを聞いていたのが、神社で寝ていた謎の浪人、関係ない人間だからこそどちらが正しいかわかるという。

謎の浪人世界のミフネさん。凄い目力。

一瞬でこの人の動きに目が行ってしまう。

スクリーンで観ていないけれど、スクリーンでみたらきっとスクリーンに収まりきれないだろうなと思わせる迫力です。

浪人の言う通り悪いのは大目付の方で、藩士たちは、大目付の一派に取り囲まれます。

浪人の機転でうまく逃げられましたが、城代家老は大目付に連れさられ、奥方と、娘は監禁されてしまいます。

気持ちだけは勇ましいけど、危なっかしい藩士たちを見るに見かねて、助ける浪人。

ここまで無駄な動き無く、テンポよく話が進みます。

まず奥方と娘を助けようとここでも浪人に頼りっぱなし、引率の先生と生徒という感じです。

何とか奥方と娘救出、この奥方と娘さん今で言う天然?いや深窓の令嬢だから世間ずれしてないというかすごい設定だな。

でも品のよさと、おっとりして、それでいて、目の前で切りあいあったのに平然としていられる胆の据わったところなんか今の女優さん絶対できないわ~。

入江たか子さんお名前だけは知ってましたが、凄い女優さんですね。

この奥方の前で初めて浪人は、自分の名前を椿三十郎、もうすぐ四十郎になりますと名乗ります。(目の前に椿が咲いていたから適当に名乗った感じです。)

相手をバッサバッサと切って捨てる三十郎も奥方には弱いみたいで、その設定がコミカルで面白かったです。


あと相手方の侍を1人捕まえて押し入れに掘り込んでおくのですが、この侍が敵方なのに、味方になるというありえない話ですが、小林桂樹さんが飄々と演じています。

これを織田裕二さんの椿三十郎では、蔵之介さんが演じるのです。

藩の陰謀、バッサバッサと切りあいありなのにコミカルでテンポよく動きがみんなの歩くところまできちんとそろっていて、完璧な映画でした。

敵役の仲代達矢さんのギラギラした感じが、ミフネさんに負けてなくて迫力ありました。

時間も96分今の映画としては短いですが、最初から最後まで飽きさせることなく観るには丁度良い時間だと思いました。

森田芳光監督のはどうなんだろうなあ。

ミフネさんのスクリーンから飛び出してくるような迫力は期待していませんが、織田裕二さんも完璧主義者だからいいものが観れると楽しみにしています。

でも、DVD借りに行くのが、ちょっとめんどくさいので、TVで放送してくれないかな。