金魚cafe

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椿三十郎

2011-11-29 23:21:01 | 映画
TUTAYAで、織田裕二さんの方の椿三十郎をレンタルで借りて観ました。

オープニングもクロサワさんのと一緒。

井坂伊織の役は、松山ケンイチさん。

初々しい真っ直ぐな気性の若侍を好演しています。

ストーリーは全く一緒。

前のが、完ぺきのため、変えようがありません。

藩の悪事を正そうと神社でヒソヒソ...。

そこへ野宿しようとしていた謎の浪人織田裕二さんの椿三十郎登場。

織田裕二さんも完璧に椿三十郎を演じてらっしゃいました。

ぐっと睨みつける表情も世界のミフネさんのままでした。

織田裕二さんという役者さんは、完ぺき主義者なんだなと思いました。

クロサワ作品を観てなけれは、充分に楽しめる映画ですが、先に観てしまっていたので、どうしても比べてしまいます。

あのミフネさんのスクリーンから飛び出してくるような生命力というのまでは、演じきれなかったのかな。

他の役者さんもどうしても比べながら観てしまったので、ああやっぱり違うなあと思ってしまいました。

演じる方たちもプレッシャーとかあったのでしょうか?

良かったなと思ったのは、風間杜夫さんの悪役がちょっ抜けてて、憎めないところと、中村玉緒さんの奥方役でした。

玉緒さんもさんまさんと出会って、面白い女優さんになっちゃいましたけど、ホントにお嬢様でしたから、こういうおっとりした奥方役はビンゴです。

一番観たかった蔵之介さんの木村の役は、小林桂樹さんと比べると難しいですが、飄々と演じられていたし、所作が綺麗なのです。

押し入れに閉じ込められているのに時々抜け出して言いたいこと言ってまた一礼して押し入れに戻る。

このときの所作に育ちの良さが出ていました。

蔵之介さんと森田芳光監督は相性がいいみたいです。

また間宮兄弟みたいな映画を一緒に撮って頂きたいです。

この木村さんご城代のことだから、きっと穏便に済ませてあげてるのでしょうか?

その後が知りたいです。

ラストの三十郎と室戸のシーンもクロサワ監督のを完璧に演じていました。

完ぺきだけど、ミフネさん、仲代さんのようなギラギラしたところがなかったのが残念です。

これだけクロサワ監督のを忠実に作った映画はやっぱり凄いです。