雨天決行の蚤の市で、こんなことがありました。
商人のおじちゃんが、蚤の市の道を歩いている私に声をかけてきました。
その人は、夏にも同じ蚤の市で私に他愛無いことで声をかけた人です。
初めはまた他愛無い話をされたのですが、「あんた 同じ匂いがする」と言われ、
古物商のことを私に教えてくれました。
僕らは普通の店では買わない いくつかある競り場で仕入れてる と言いました。
また、業者しか知らない仕入れの内幕も教えてくれました…
毎日のように競りがあってるよ と言うので、私は、とても行ってみたいと思い、胸がときめきました。
私は競りというものをあまりわかっていなくて ヤフオクさえも手を出したことがないです。
仕入れの場所とかに連れて行って、なんでも教えてやる と彼は言いました。私の住んでる地域も訊かれ答えました。
警察署の生活安全課で、古物商の許可がとれる 簡単だ とも言いました。えらい具体的な教示をくれました。
「同じ匂いがする?私も古い物が大好きで*^^*」と私が言うと
「同じ匂いがする 絶対やった方がいいよ」と言いました。
なにが同じ匂いなのか 流浪の民っぽい生業がなのか 自営業者、自由人の匂いがするのか
などと思いながらその目を見ると真剣だったので、私は内心戸惑いました。
「…考えときます^-^」と言うと、おじちゃんは 乗って来ない私の反応に一瞬残念そうな顔でしたが
「うん 考えといて あんた、やった方がいいよ」と言って、さよならしました。
そのおじちゃんの露店に入ってもいなくて(そこで買ったこともない)、道を歩いている私に
声をかけたことを思い出すと、私に話しかけたことは、よほどの行動だったのかな と思います。
おじちゃんの、ちょっと残念そうな顔に、心が痛かったです。
私は今、ブリヂストンのことで複数の精神症状を抱えていて、(参照:私の症状など)
そのおじちゃんの誘いにその場で乗って、一緒に競り場に行ったり古物商開業したりできる状況ではないんです。
もし今の状態でおじちゃんの誘いに乗ったとしても、私は精神疾患を抱えているからやがて気づいてくると思うんです。
きっと彼の仲間の古物商に私を紹介されたりしそうだけど、今の私には元気がないしとか、
←こうだったのが
←こうなっている状態です。非常に脆くなっています。(良質な支援者の必要性より)
そんなことを思うと「考えときます^-^」と言ってその場をおさめるしかありませんでした。
最初に「私、精神疾患で通院中なんです」「動悸の発作が起こったりします」と言って、
ガラスの破片の上を裸足で歩いているような精神状態にあることを知ってもらった上での関係なら
いいのですが、そのおじちゃんは、私がそんな状況だとは思いもしていないし そんな重い話をできないし。
でも、おじちゃんに強く勧められたことは、心に留まる出来事となりました。
この日は別の露店でも、商人一家から「あの子来ないかな と思ってそこの(店前の)道通らないか見てたんだよ」
と言われました。私はその露店で一個も買ったことがないです。私は古物が好きですが、物が多くなるから
買うのは慎重で、「これは私に買われるために今出会った」と感じる時だけ買います。(生活消耗品を除いて)
商人の人達には悪いけど、見て満足している部分もあります。でもその露店の人達は、私が来るのを待っていたと
言ったので、不思議な感じがしました。私はかれらから買ったことはなくても、古い物好きというので迎え入れられていることを知りました。
(蚤の市関連: 蚤の市 蚤の市② 蚤の市③ 古物商人からの誘い 1つしかない直接の存在 古きよき物との出会い 物を大切に使い続ける 布で覆えばいい なんの変哲もないもの フジコ・ヘミングの手 フジコ・ヘミングと友達になりたい ROYAL ALBERTの薔薇のカップ Aynsleyのカップ&ソーサー )
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〈追記〉
以前のハリのある私だったら、あのおじちゃんの誘いに乗っていたと思います。
古物が大好きな私に、古物商の行く場所に連れて行ってなんでも教えてやると言ったのですから。
本来私は好きなことにはなにも疑わず、不安を感じずに飛び込む性分だから、急に道が開けたりしていました。
古物商の世界に興味津々なことに違いはないのだけど、今の精神患者の私では、色々と自信がない…
せっかくの呼びかけに応えられる状態ではなくて、活きの良くない返事をして、残念な顔を一瞬されて
とても哀しい気持ちです。 波に乗れなかった。
レジリエンス(Resilience:「回復力」「復元力」「弾力性」などと訳される言葉)を取り戻す闘いの最中なのです。