飯山市桑名川名立神社例祭 練り
天狗による注連切りが終わると、練りは前進を始める。とはいえ、午後9時に始まった練りは、拝殿まで獅子が練り込むまでは2時間ほど要す。距離にして150メートルほどではあるが、この間をゆっくりと進む。「飯山市桑名川名立神社例祭へ②」でも触れた通り、かつては練りの途中でも子どもたちの舞があったが、現在はそれがない。従ってかつてに比べれば少し時間短縮されているのだろうが、それでも拝殿での舞が始まるのは午後11時過ぎとなる。
さて、JR飯山線を越えたところで1回目の注連切りを終えたが、練りの途中でも獅子舞が舞われる。かつては今ほどライトアップされていなかったため、まさに闇夜に灯籠の灯りだけが浮かんで、幻想的な雰囲気を醸し出したものだが、今の練りには当時の雰囲気は少し欠けている。また三十六歌仙灯籠が練りに加わらないのも寂しさを感じさせている。しかし、かつてとの違いはあるものの、拝殿での舞が始まると、そんな印象は消えてしまう。それほど名立神社の午前零時前後の舞は圧巻なのである。それは次回触れることとする。
境内へ入る手前にある鳥居で2回目の注連切りが行われる。見物する人たちの目的は、やはり天狗の注連切りであり、また拝殿での「剣の舞」であることは誰でも知っている。従って午前零時を過ぎても、若干見物する人は減っても、全てが終わるまで見守る人も多い。練りの中心に位置するのが獅子であることも、わかる。注連切りされたあとは、獅子が徐々に拝殿に進み、そのまま拝殿へ練り込んでいく。最後は拝殿で待ち構えていた祭典掛長の前に進み、練りは終了となる。そして頭も、天狗の面も、拝殿内にしつらえられた祭壇に並べられて、その前でいよいよ舞が始まるのである。
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