犬思う、ゆえに犬あり

東日本大震災から２年余り。
少しいろいろなことに目が向けられるようになってきたのか、
避難生活を送っている”人”ではなく、”犬たち”をメインに、一時帰宅の番組が放映された。
犬たちは故郷を思い、飼い主を思い、つらい避難生活に耐えていたのだろうか？
あまり重苦しくなり過ぎず、さらっと現状をレポートしていた。

１０年以上も住み慣れた我が家を２年ぶりに再び訪れても
かつての幸福な日々を思い出して涙にむせぶ、ことはもちろん無く、
淡々と匂い嗅ぎをして、
「なに？ここ？」という態度だった。
猫は家に付き、犬は人に付くからだろうか？

飼い主に対して喜ぶ様子はあったけれど、
かといって、帰りの車に乗り込む際に駄々をこねることはなく、
涙ぐむ飼い主に比べ、現状での生活を受け入れてあっさりしたものだった。

その帰路の表情は、しんみりしているといえばそう見えなくもないが、
犬の顔は無表情で読み取れない。
ただ、「あ～～長旅疲れた～。次の休憩、いつだろう？ごはんも出るかな？」くらいにしか
思っていないのかもしれない。
どっこい、もっと奥深いものかもしれないけど。
犬は何かテツガクしているような、悟りを開いたような顔に、
見る側がそう見れば、そう見える。

犬の思いをわかったように解釈するのは自分の勝手な思い込みということになる。
あ～でもない、こ～でもないと犬のココロを覗いて見たがるけれど、
結局、真実はわからない。
疑う心の代表「我思う、ゆえにわれあり」の第一真理を
「犬”を”思う、ゆえに犬あり」と
犬好き用に仕様変更してみた。
ただ犬が好きだから、犬がそばにいてほしい。

つん：ごはんの存在があればいいんでやんす
（陰の声：脳内イメージって流行ったけど、脳内ほとんどごはんですか・・・。）


書棚を見れば、以前こんな本も買っていたけど、全然読んでない。
つん：うちのココロは奥深いんやで。
（陰の声：本ではわからない。特につんちゃさんのような・・・）