VOICE of TSUCKY

ラブラドールのいる風景
出演者紹介:カテゴリー”VoT紳士録” 
用語辞典:カテゴリー”つきペディア”

犬との距離

2014-04-16 | Weblog
本棚の整理中”発掘”した文庫本を通勤の合間に再読中である。
佐野洋子は、「私は世の中を全部真二つに分けて考えている。」と書いている。
男と女、けちと気前のいい奴、きちょう面な人間とずぼらな人、etc.
あらゆることをスパッと二分すると、
簡潔で整理しやすいのかもしれない。

植村直己と犬の関係を取り上げた番組を見ていて、
ついその二分化が頭に浮かんだ。

犬の扱い方の二分化。
森羅万象、八百万を神としてきた日本人は犬を家族に取り込んでしまうことができる。
欧米人にとって犬は、服従を前提とした主従の関係が落ち着くようだ。
いかに大切にしていようとも、そこは自分に仕えるシモベとして上から目線で愛している。
彼らは唯一の神を持ち、生まれ変わっても人間は人間、犬は犬としてしかサイクルしないのだ。
(犬をいじめてたら、来世は自分がいじめられる側の犬になるよ!なんて脅しは効かないのだ。)

二分化法なら、イヌイット(エスキモー)も”欧米一派”になるだろう。
彼らは犬に名前をつけないそうだ。
なぜなら犬たちは移動手段であり、究極の状況では食糧にもなるという。(汗)

イヌイットは子供のころから犬に対する接し方を体得しているいわば犬のプロ。
彼らに犬ぞりを習ったとしても、そう簡単に同じように犬を動かすことはできない。

犬だって、鞭だけでは動かない。
かといって甘やかすと勝手に動く。
(陰の声:この表情、つんちゃに似てるなー)

結局、信頼関係しかない、と悟る植村直己は
禁を破って、自分になついている編制隊の中の唯一の雌にアンナと名前を付け、
イヌイットの犬ぞりではありえない雌をリーダー犬にしたのだ。

そして、イヌイットとは違う独自の犬ぞりチームを作り上げた。
他人のやり方を真似ることがうまいと、独創性は生まれない。
失敗したから自分のやり方をつくり出せたのかもしれない。

努力と信念で冒険家としての成功を得た植村直己の人柄は
犬の信頼も勝ち得たのだろう。
北極圏縦断の途中、不注意から一旦逃げ出した犬たちを、
広大な氷原に取り残され成す術もない彼の元へ
アンナが仲間を(説得して?)連れて戻ってきたという。


ワタシの本棚に植村直己の「青春を山に賭けて」が残っていた。
犬との関係が書いてあったかどうか、もう覚えていないので、
これも再読することにしよう。


つん:犬の話はいつでも感動的やねんな。



生死を共にする厳しい自然環境の北極圏ではなく、
温暖な気候の中、暢気に生活しているつんちゃとの信頼関係は
「量ってど~なる?」のレベルだけど、
犬は仕事を与えられることで喜びを得る、
という欧米的な(”犬の気持ち勝手に”)解釈を持たないワタシは、ただひたすらつんちゃが大好きなのである。
つん:しっぽを安易に振ったら誤解されるのか?


昨日は久しぶりに玄関でお見送りをしてくれたけど。
つん:十分やろ?


(陰の声:エスキモーの成犬って、マイナス30度でも耐えられるんだって
つん:あ、そう イッテラッシャイ。


今朝は、お見送りナシか。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 連日の登板 | トップ | つっきー Parts List <歯> »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Weblog」カテゴリの最新記事