月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

美しい涙のはなし

2018年12月19日 22時49分03秒 | ふうわりふわり(坊守日記)


午前中のご法事はHさんの三十三回忌

本堂にお参りに来られた奥様が

「26年しか一緒にいなかったんです」

「こうして本堂にお参りすると、遠い昔に主人と一緒にお参りしたことを思い出しました。今日は心の中で主人とたくさん話ができました」

と、目を潤ませながら仰いました


午後のご法事はOさんの十三回忌

和やかにおつとめをさせていただき、ご法話のひと時、お嬢さんがポロポロっと涙を流されました

大好きな優しいお父さまのことを思い、溢れたのでしょうね


何年経っても涙が出ますね

涙となって、お念仏となって、溢れんばかりに入り満ちてくださる仏さま

いつも、いつも、ご一緒でしたね

なんまんだぶつ‥

なんまんだぶつ‥


帰り道、傾いた陽に光る芒を見ました

まだ空の高いところにいてこちらを向いている真白いお月さまを見ました

美しい涙にも、芒にも、お月さまにも

心を打たれました