徳雲寺の手水鉢
歴史の息吹を伝えている。見て歩いて郷土歴史の一端に触れる…至福のひとときである。徳雲寺は徳川時代園部藩主小出伊勢守吉親(こいでいせのかみよしちか)の菩提寺である。当寺が吉親の菩提寺となった頃、園部藩主の御廟所にあった「手洗鉢」を、当寺に持ってきたと聞く…。手洗鉢の四隅にふくろうがつく珍しい什具逸品である。高さ65㎝・横幅150㎝・縦幅80㎝。花崗岩製の石で造られている。四隅のふくろうの大きさは、高さ50㎝・幅20㎝の大きさ、足の先まで丁寧に彫り込まれている。銘文はなく詳細は不明。ふくろうは護法鳥と呼ばれ、宗法を護鳥として珍重されている。漢字で書くと不苦労(くろうあらず)と読む。この手水鉢は、小出吉親が先祖の地、尾張国(愛知県)熱国でコレクションの一つとして手に入れたもの…。前任地の出石から園部へ移封(転封)した時も手放さず持ち来たものと言われている。
<高さ65㎝・横幅150㎝・縦幅80㎝、花崗岩製>
<ふくろうの大きさは、高さ50㎝・幅20㎝>