ウラ技・バレーボール技術・戦術研究会

実際に使って来た9人制バレーボールの技術・戦術のウラ技。ママさんバレー、一般のクラブチームではかなり通用しますよ。

中衛センター養成プロジェクト(その11・・・・スプリットステップ)

2011年10月20日 07時14分59秒 | レシーバーのプレー

はじめに
以前、レシーブの時、ボールの軌道より下からの目線を確保すべしという話をしていたところ、下記のような質問が寄せられたことがありました。

質問の内容
(せれまま。)

2011-03-07 13:52:46

 少し気になったことがあり、試合でたまに見かけるのですが、レシーブ時低い姿勢で対応してるのに、ボールが腕にあたる瞬間、膝が伸び、レシーブ位置が高い選手が、けっこういらっしゃいますよね。。
0.5秒我慢すれば、ナイスレシーブ!!みたいな。
我慢してレシーブを!と伝えても、気持ちが「取らないと!」と焦るらしく^^
先に膝が伸びてしまい、カットが乱れる。。。
という結果に。

何かいい指導方法あれば、是非ともお聞かせください。
ほんの少しの我慢してレシーブなのですが。
(基本、上がりつなげればOKに変わりないのですが。。)
癖つくと、もったいないなぁと^^

対応策
私、この原因は足腰の弱さによって生じていて、女子選手に特に多く見られる現象だと思うのです。
で、その対応策として考えるのが、以前ポンさんが言われていたスプリットステップという技術です。
静から動の動きより動から動の動きのほうがスムーズであるという説があるのですね。

私たちが指導されたのは、しっかり腰を落として我慢して見切ったところから足腰のパワーで重心を移動させて動くというものですが、スプリットステップは重心そのままで足の設置点のほうを変えるというものなのです。
足の設置点を変えるというのは、例えば気をつけの姿勢で立っている状態から5cmほど軽く足を浮かして、20cmくらい後ろに足を着いたら、重心のみ前に残って、設置点(足が床についている場所)が後ろに移動しますでしょ。

その結果体は前に傾き、前に進みやすくなります。
この原理を使ってレシーブ位置に入ろうというのが、スプリットステップなんです。
足を後ろに着けば体は前に傾くし、足を右に着けば体は左に動きます。この原理を使って、自由自在に動いていくというものです。
分かりやすいのは、ボクシングの選手がポンポンと軽く跳んでいますよね。あれがスプリットステップなんです。この技術はバドミントンやテニスなどでも使われていて、全日本のバレーボール選手などでもポンポンとリズミカルに跳びつつ、移動すると同時にレシーブの場所を見切ったところで、その場所に深く沈みこむような動きでレシーブしています。


スプリットステップでレシーブ体勢に入る理由

上記図の黄色シャツの選手の姿勢でレシーブに入るというのですが、これはレシーブをする直前の構え、すなわちアタックを打った瞬間くらいの姿勢であり、その後ボールがレシーバーの近くに来て、実際にレシーブする瞬間というのはこれよりもさらに低くなる場合もあります。

で、その時に黄色シャツの姿勢からでも素早く低い姿勢を取れるようにするには、上記の姿勢になった時点で、重心が下方に向かっているような状態が理想なのです。
そこで、黄色のシャツ状態で重心が下方向に行くようにするために、スプリットステップという技術を使うのです。

くどいですが、この黄色シャツのレシーブフォームを作っていても、静止している状態では動きが格段に遅くなります。
下方向への姿勢変更は

子供も日本代表も同レベルにしかならないプレーがあります・・・・ボールを下から見る癖をつける理由

の記事に記載のとおり理論上もアタックのボールに追いつかない状態が生じます。
その問題を解消するためにスプリットステップをしながらこの姿勢を作るというのが大事なのです。

タイミングを合わせてレシーブフォームを完成させる
下図を見て下さい。
タイミングを分かりやすくするために、シャツの色、ボールの色を対応させました。

アタッカーが黒シャツ状態でボール●をトスしている時
レシーバーも黒シャツ状態で足首を使って軽くポンポンポンポンと跳ねるようにしながら、スプリットステップを踏み、タイミングを計ります。

例えばコーチがスパイクレシーブの練習をさせる時、Aクイックくらいのトスでスパイクボールを球出しして来る場合は、ボールが打たれる直前で○にあるころ
レシーバーは黒シャツから白シャツのとおり一瞬重心が高くなった状態を作ります。
ここは今までのスプリットステップと同じリズムで跳ねながら、スパイク直前に重心が高くなった状態に体を持って行くのですね。
図は分かりやすく、30cmもジャンプしたような書き方をしていますが、実際は今までのスプリットステップのジャンプと同じくらいでいいのです。

ただ、少し違うのは、この白シャツ状態から、次床に着地して黄色シャツ状態になった際、ちょうどアタッカーが黄色シャツ状態でのボールをスパイクヒットした瞬間に合わせるように着地していただきたいのです。(これ、とても大事です。)

併せて、その際体はほんの少し、20~30cmくらいでしょうかね・・・。人によっては50cmくらい前に来る人もいますが、ここはまた別の機会に説明します。
とにかく、ほんの少し前に跳ぶことで重心が、前方の斜め下に向かっていく状態を作っていただきたいのです。



黒シャツのような姿勢でポンポンポンポンと軽く体を揺らして待ち、重心を上下に移動させつつ、軽くポンポンと跳ねるような感じで守備位置も調整し、同時にタイミングを合わせて、最後の瞬間(相手がスパイクした瞬間)ポンと、黒シャツから白シャツ、そして黄色シャツというように、やや前に両足で踏み込みます。

そして、黄色シャツの状態になった時、下図のとおりの姿勢ができ上がっているようにしていただきたいのです。

本日はここまでです。

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カラーシャツ(白シャツ、青シャツ、赤シャツ等色違いのシャツ)の棒人間の図面や動画で分かりやすく説明することを心がけています。

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では、今後ともよろしくお願いします。

 



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