ウラ技・バレーボール技術・戦術研究会

実際に使って来た9人制バレーボールの技術・戦術のウラ技。ママさんバレー、一般のクラブチームではかなり通用しますよ。

試合では、正攻法で相対し、奇策を使って勝利する。

2010年12月16日 11時25分12秒 | バレーの哲学

はじめに
私の職場にはバレー部があります。
職場内のチームによる九州大会や全国大会などもあるのですね。
で、転勤する先々で職場のチームに所属しながら指導をする場合もあります。
また、今年はこうやってブログにも記事を載せるなどしました。
すると「戦術を他のチームに教えるというのは、敵に塩を贈るような感じだね。勝てなくならないか?」と私のことを心配してくれる人が出てきます。

しかし、それは違うのです。
バレーボールの戦術というのは絶対的なものはないと思うのです。私は、よく、ジャンケンのようなものなんだと選手には説明するのですが、どの戦い方で挑むかってことが大事なのですね。
今日は、その話をしたいと思います。

正攻法と奇策
試合をするときは、正攻法(相手チームが想像している戦い方)で相手チームと戦うように見せながら、奇策(相手チームとは異なる性格の戦い方)を用いて勝利しようと考えます。
試合で大事なことは、相手に対して異質で有効な戦術を準備し、しかもそれを相手に気付かれないように展開していくことにあると思うのです。

例えば、鹿児島のチームでは、レフトからの平行を仕掛けてこれが奇策のつもりでしたが、簡単に読まれて最初からマークされ、窮地に追い込まれてしまいました。こういう場合、もはやレフトの平行は正攻法となってしまいます。
鹿児島のようなチームでは、力と力の真っ向勝負になると、どうも分が悪いのですね。
ですから、奇策を用いるということがとても重要なのです。
そこで、次の練習試合ではレフトからの平行で仕掛けると見せつつ、実際には、低めのライトオープンで点数を稼ごうという準備をしたのですね。
これは奇策となります。

しかしこれも、相手チームが、もし、当方の戦術に気付けば、その戦術は奇策とは言えず、正攻法ということとなり、再び力と力の勝負をしなければならなくなります。

このように、私が言う奇策とは、要するに相手が予測していない戦い方なのですね。
奇策として準備していたライトからの攻撃が仮に相手に読まれてしまったということになれば、その戦術はもはや正攻法となってしまいますが、その時点でレフトの平行が奇策となる場合もあります。もちろん、数パターンの戦術が相手の想定内に入ってしまっていて新しい戦術を考えないと対応できないということもあるわけですね。

戦術は複数持っておく
冒頭にも書きましたが、この戦術というのは、じゃんけんのようなところがあり、相手チームがグーの戦い方する時には、当方はパーのパターンで行くのが有効ですからそれを練習していきます。
それでグーの戦術を使うチームに勝てますね。
しかし、そのグーの戦術を使うチームに敗れたチョキを使うチームと対戦するとき、当方が安易にパーの戦術で挑んでしまって、敗れるってことがあるのですね。
相性といういい方する時もありますが、戦術が合ってないわけです。

ですから、一つの試合で使うパターンは一つであっても、戦うパターンというのはいくつか準備しておき、ベンチワークで相手の戦術を読んでこの場面では、パーで行くのかそれともグーか・・・・と、考えて奇策となる戦術を繰り出して行くことが大事になるのですね。
局面、局面で試合を組み立てるセッターにも、こういうセンスがとても重要だと思います。

一つの戦術で点数が取れる場合は、その戦術を使い続ければよいのです。
しかし、どうも、読まれている・・、あるいは裏をかかれているとなったら、それに対する奇策を講じないと戦いは苦しくなります。

そのための準備が練習でできているかってことが大事であり、こういう場合にたくさんの戦い方ができるってチームが強いのです。で、たくさんの戦い方ができるようになるには、たくさん練習する必要があるのですね。

たくさんの戦術を準備しても使うのは一つか二つでいい・・・
また、たくさんのん戦術を持ってるからって、これを次々に繰り出す必要はありません。
一つの攻め方が当たっていれば、それを使い続ければいいのです。

また、点差をつけて勝っている場合は、正攻法で取ったり取られたりという状況でいい場合もあります。例えば、2点以上差を付けて勝っているのなら、後は、取ったり取られたりしながら21点まで行けば勝利できるわけです。

ですから、バレーボールの試合では、正攻法で競りつつ、勝負どころで奇策を講じるといったタイミングを選ぶというのも大事なのですね。
何も、奇策のオンパレードにするまでの必要はないのです。
勝負どころ、ここを逃さないようにする・・・・。そのための奇策であればいいと思うのです。

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2 コメント

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Unknown (せれまま。)
2010-12-16 16:25:48
奇策は本当に大事だと思います。120%の準備と練習に70%の成功でしたよね^^
私が、初心者のころ、相手が強いチームほど、私の奇策ではなく、笑、(予想外の行動に)相手チームはもちろん、見方チームさえも予想できない玉を返したり、落としたり(分からずですが)で勝利したことがありました。
初心者でも、見た目が出来そうだと、まさか!!?と思われたりで、よく練習試合後、「あれは作戦?それとも・・・?笑」
といわれたことがよくありました。
私も、初心者だと狙われたりするので、腰を低めにかまえたり、とにかく動く、声だしするなどしてましたが^^
正攻法も、奇策も本当に大事だと感じ取れた瞬間だと思います。
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そのとおりですね (磯野)
2010-12-16 19:20:51
初心者は、思いがけないプレーをやることがありますね。あれは、経験者にしてみれば想定外のプレーで、これにてこずるのですよね。
立派な奇策です。

スパイクするのに、ブロックをストレートに誘ってクロスに打ったつもりが、何にも考えずにジャンプした初心者のブロックにシャットアウト食らったりとか、体の向きとは全く違う方向にボールが飛んで、それがポイントになったり・・・ってみなさん思い当たるところがあるのではないでしょうかね・・。

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