ウラ技・バレーボール技術・戦術研究会

実際に使って来た9人制バレーボールの技術・戦術のウラ技。ママさんバレー、一般のクラブチームではかなり通用しますよ。

オーバー・オン(自分の限界を少しでも超える)

2011年09月04日 07時59分35秒 | バレーの哲学

ウェイトトレーニングのオーバーオン
ウェイトトレーニングに、オーバーオンというのがあります。
例えばベンチプレスですが、自分が12回くらいで限界に達するという重さのバーベルで、ペンチプレスのトレーニングをしていくわけなんですね。

すると、12回目を挙げるころに、腕や胸の筋肉が感覚無くなって「もう、限界・・・」という状況が訪れます。
で、ここでですね終わろうとした時、トレーナーが「さあ、ここでもう一回!」てな具合に指示してくるのですね。
限界超えてから、もう一回上げろっていうわけです。
これは、もう・・・選手にとってとても厳しいい注文なのです。
限界超えてからの話ですから・・・。
でも、挙げないと終わらせてもらえそうにないから、頑張ってもう一回挙げざるを得ません。

で、半べそ状態で一回挙げ「やっと終われる」と思った瞬間、トレーナーが「もっかい、行け!」と、まったく卑劣な指示をするのですね。

「エ~~~ッ?」っと、もう、腹立って来るのですが、半べそになりながらも頑張って挙げようとします。
しかし、途中まで挙げたところで、どうにも腕を伸ばせないのです。
体をよじっても、挙がりません。
結局「もう・・・・だめ」とバーベルを胸の上に落としそうになったところで、トレーナーが救いの手を差し伸べてくれて、バーベルを引っ張り上げてくれ、トレーニングが終了するのです。

このように限界を超えた、その先でもう一回トレーニングするのが、オーバーオンというやつなんですね。
このトレーニングによって、自分のパワーを少しずつ伸ばして行けるという仕組みなんです。

バレーボールも仕事も同じ
私ですね、このオーバーオンの仕組みは、バレーボールでも仕事でも同じだと思うのです。
自分の限界よりも、ほんの少し多めの負荷をかけ、これを消化していくのが自分を伸ばしていくことにつながると思うのです。

個人の限界を大幅に超えた負荷は、その人を潰してしまいます。限界より少し多めというところがミソなのです。
指導者や上司はそこのところを見極めつつ、選手や部下を育てていく必要があると思うのです。

逆にですね、限界よりも軽い負荷だと、選手も部下もそれに慣れてプレーや職務能力を落としてしまいかねません。
バレーボールも仕事も、手抜きなしでやることが大事なのです。
弱いチームに当たっても、しっかりと相手を叩いておく、つまらなそうな仕事でも余裕があるのなら、その分より丁寧に完璧に仕上げるということが大切です。

私はそういう意味で、時にぶざまな恰好でバレーボールや仕事に取り組んでいる選手や部下を見ると感動し、評価します。
彼らがカッコ悪いのは、自分の限界を超えたところに挑戦し、一生懸命やっても自己の能力で処理できるかどうかの瀬戸際で、ぎりぎりの対応をしているからなのです。
そういう姿勢で物事に取り組む選手や部下は必ず、自らの能力を伸ばしていきます。困難となるものを、少しずつ減らしていくことができるタイプの人なのですね。

カッコよくやれるのは余裕があるからなのです。それは、それでいいのですが、自分を伸ばそうと思うなら、そういう場合も絶対に手抜きをせず全力で向き合うことです。そして、時にはカッコ悪くなることを恐れず、自分の限界を超えてものにぶつかり、克服するようなことも考えていただきたいのです。
自分を進化させるための極めて大切な考え方だと思います。

以上、本日は「オーバーオン」のお話でした。
 




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2 コメント

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オーバーオン (いのっちん)
2011-09-05 17:17:35
全くその通りだと思います。

常にきれいなフォームでここぞという時に決めている人を
周りは「あいつは俺らと違って才能があるからね」と決め付けてしまいますが
その人はやはりそれだけの努力をしているから
それだけのプレーができるんですよね。

学生の時は気づかなかったけど
最近やっとわかった気がします。

社会人になりなかなか練習をする事はできませんが
練習をできる時は極力オーバーオンを目指し
少しでもバレーの上達ができればと思います。

でも、バレーを楽しむという事は忘れないようにしないといけませんよね。
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いのっちんさんへ (磯野)
2011-09-05 21:55:10
いのっちんさんの言われるとおり、オーバーオンも楽しくあるのが理想なのです。
苦しいのが楽しい・・・自分が成長していけるのが楽しみ・・・・ってな具合にならないと、潰れてしまいます。

そこのところは大事にしないといけません。
その意味で監督、トレーナー、上司の果たす役割はとても重要であり、単に技術を教えるとか仕事の指揮を執るというだけでなく、選手や部下のメンタルまで気配りできて、監督、上司と言えるものだと思うのです。

オーバーオンする時に、苦しい顔はいくらしてもいいのですが、嫌な顔になってはだめなんですね。

正に、いのっちんさんが言われるとおり、苦しさはあっても楽しむこと、やりがいを見い出すことを忘れてはなりませんね。
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