○五感俳句007・聴覚02・富安風生
◯「本読めば本の中より虫の声」(富安風生01)
◯季語(虫の声・三秋)
【鑑賞】:五感の聴覚の第2弾。秋に聞こえてくる虫の声です。秋の夜、読書に熱中しています。外からの虫の声がいつしか本の中から聞こえてきそうです。
○富安風生(とみやすふうせい)(1885~1979)
◯好きな一句「まさをなる空よりしだれざくらかな」02
◯季語(しだれざくら・仲春)
【Profile】:愛知県の農家に生まれた。東大在学中に→水原秋櫻子らと東大俳句会を興す。逓信省に入り1936年退官。→高浜虚子に師事し、1933年、処女句集「草の花」によってみとめられる。1928年逓信省内の俳句雑誌「若葉」の選者となり、のちにこれを自身の主宰誌とした。句集「愛日抄」「喜寿以後」など。
↓
富安風生掲載句
03濃紅葉と戦ふごとくうち対ふ(紅葉・秋)〈色彩12・濃色1〉2010/10/13
04皸といふ痛さうな言葉かな(皸・冬)〈五感18・痛覚1〉2010/11/22
05家康公逃げ廻りたる冬田打つ(冬田)〈方法23・歴史題材1〉2010/12/30
06群青をもて七月を塗りつぶす(七月・夏)〈色彩84・群青3〉2012/7/4
07朝寒や汽鑵車ぬくく顔を過ぐ(朝寒・秋)〈五感143・温感6〉2013/10/7
08赤富士に露滂沱たる四邊かな(露・秋)〈色彩346・赤23〉2017/8/30
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます