商店街のアイドル

小さい頃より慣れ親しんだ商店街。

俺の憧れの人は高校で都会の進学校に合格した。俺は地元の高校に進学。
高校時代は男女問わず告白されたが特定の恋人は作らなかった。
そして、憧れの人が帰ってきたのが最近だ！既に思い出となったと思っていたのに。
でも、結局は思い続けている。

先日、商店街青年団の交流会で飲み会があった。
もちろん憧れの人も参加していた。
席は近くはなかったが、ただ見つめるだけだった。
交流もたけなわになった時、酔ってしまって送って貰う事になった。
憧れの人は俺を家まで送ってくれた。その時、酔った勢いで告白した。
次の日、仕事にもならなくて夜に憧れの人の家に昨日のお礼をしに行く。
ちょうど憧れの人が出てきてくれて近所の公園で話すことになった。

ふたりっきりの公園。憧れの人は昨日の話をしてくれた。
俺は昨日の俺が恨めしかった。
あの人は別に平気だと手を握ってくれた。
視線にも気づいてくれていたようで解りやすかったとの事。
徐々に顔が近づいてくる。キスだ。
俺は心臓が飛び出そうだった。
やっぱり好きな気持ちは変わらない。

あの人は俺の気持ちに答えてくれた！嬉しかった。
俺の憧れの人が身近に居てくれる。俺を大事にしてくれる。

満たされている気持ちは内面からも出ていて、自慢じゃないけど俺は最近輝いているともっぱらの評判だ。
ただ、Ｈにいたらず。実家同士なので今度休みを合わせて旅行の計画を立てている。
甘々な別れ際は変わらなく続いている・・・。