父はとにかく忙しい方で母だけが私の心の拠り所だった
伯爵家の事業は何故か上向きになっていた。父の手腕が良いのか、側近が良いのか
幼い頃から父との触れ合いが余り無かったが、それでも家に帰っている時は
いっぱい異国の話しをしてくれ、遊んでもくれた
だが、父は直ぐに仕事に出かけて行って、いつも母と2人で大きなお屋敷に住んでいる
そんんな母が病に倒れ父の看病の介もなく、あっという間に天国に旅立ってしまった
母はいつもローズガーデンを眺め、バラが好きだと話してくれていた
私は1人佇んでいる
一粒の涙が頬を伝う
これからの事など
全くやる気が無く
只、バラを眺めている
いつものようにバラを眺めていると視線を感じて屋敷を見る
見知らぬ少年が私を見ていた
「また、奉公人か」「どおせ無理難題を言い去って行く」と思ったが
私の話しに耳を傾け、辛抱ずよく付いてくる
その仕草が面白く心が温かくなっている自分が居る
徐々に、少年の姿を探すようになっていた
私はそんな彼を側付きにしようと決めた
父はふたつ返事で許可が出た
学業の傍ら少年との日々も楽しいものとなった
少年が居ないと不機嫌になったり
この思いはなんなのか?未だ分からぬ私がいた
伯爵家の事業は何故か上向きになっていた。父の手腕が良いのか、側近が良いのか
幼い頃から父との触れ合いが余り無かったが、それでも家に帰っている時は
いっぱい異国の話しをしてくれ、遊んでもくれた
だが、父は直ぐに仕事に出かけて行って、いつも母と2人で大きなお屋敷に住んでいる
そんんな母が病に倒れ父の看病の介もなく、あっという間に天国に旅立ってしまった
母はいつもローズガーデンを眺め、バラが好きだと話してくれていた
私は1人佇んでいる
一粒の涙が頬を伝う
これからの事など
全くやる気が無く
只、バラを眺めている
いつものようにバラを眺めていると視線を感じて屋敷を見る
見知らぬ少年が私を見ていた
「また、奉公人か」「どおせ無理難題を言い去って行く」と思ったが
私の話しに耳を傾け、辛抱ずよく付いてくる
その仕草が面白く心が温かくなっている自分が居る
徐々に、少年の姿を探すようになっていた
私はそんな彼を側付きにしようと決めた
父はふたつ返事で許可が出た
学業の傍ら少年との日々も楽しいものとなった
少年が居ないと不機嫌になったり
この思いはなんなのか?未だ分からぬ私がいた