パソコン美人におんぶにだっこ

パソコン相撲 入門

アルメニア悲話 (自作詩)

2021-06-23 12:33:27 | パソコン相撲
街の中の広場
平和を告げる鐘の音 集うあう人々
ささやかに輝いている笑顔 無邪気な語らい
明日への希望を含んだ目
絶えなく続くかに思えた 青い空と平和な日々

・・・・・・・・
あの日から、すべては変わってしまった
そう 何もかもが

広場の鐘は二度と鳴らず
いつものハトはどこかに消え
暗雲と共にやって来た飢えたカラス
永遠に思えた平和は過去のものになった
怒涛のような敵の侵略
略奪 虐殺 焼き討ち そして壊滅
子供を残して 後は消された

かつての広場に並ばせられた私達
その日は太陽の照りつける熱い日だった
そこで 強いられた
炎天下の太陽を見ることを強いられた
眩しい眩しい 体まで燃えそうだ
顔そむける 目ずらすでムチが飛ぶ
助けて 何もかもがわからなくなる
心が 心が離れていく
あ あっ・・・・

視力の低下と逆に広がる闇の世界
すべては無です
幸せの意味がわかりません

私の名はルシーネ
暗闇の中から あなたに伝えます
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ピエロのピレロッタ (自作詩)

2021-06-23 11:59:57 | パソコン相撲
彼はピエロだ
人を笑わせ 馬鹿を演じ生きている
笑いの世界にいながら
決して笑ってなどいない
冷めた目で 人を 自分を見ている
この道化師は笑えないのだ
本当は泣いている
涙は汗で誤魔化し
目の赤みは化粧で隠している

綱渡りの時は余裕を見せるが
心の中ではおびえている
足を踏み外すことだけではない
それは 一本の綱が人生に見えるからだ
彼はバランスを取ることに必死だ
どっちに傾いても危ない
彼は動揺を隠しきれなくなる
だが 隠されければならない
どうしたらいいか迷う
どうしたらいいんだ 一体・・・・

そこで笑ってしまうのだ
笑うしかないのだ
形だけの 心のない笑い
作り笑いと作り心でその場を凌ぎ
幕が引けたあと
そっと 涙を零す
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ある日の午後の夢想 (自作詩)

2021-06-23 11:28:36 | パソコン相撲
梅雨の明けきらない空の下
子供達が空を見上げて溜め息する そんな午後の一時
ラジオから流れるは モーッアルトのピアノソナタ
洗練された旋律は心慰め 空想の世界へと連れ出す

・・・・現実を離れ見え来た 光の中のウィーン
    サロンでは幼顔の少年がピアノを弾く
    まわりの喝采を浴び 微かに笑っている
    伸びゆく天性が体に溢れ 眩く光っている・・・・

音の生んだ天才
その音の世界に酔うごとに
時という空間が消え失せる

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アルジェの女 (自作詩)

2021-06-23 09:44:34 | パソコン相撲
射す熱い明るさを避ける様に
その女は 日陰にたたずんでいた
悪臭に包まれた暗い路地
あまたの仲間と群がり客待ちをしていた
ほかの女達とは違い誘い声は掛けずに
ただ じっと立ったまま
上目使いで動こうとしない

私は近付いていった
片頬だけ微かに震わせて笑った
切れ長の目付きで愛らしさが残っている
場に合わない純なところがある
まだ 汚れ切っていないような

立ち去ることにした
彼女は また片頬で笑った
どこか 淋しそうに・・・・
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カサブランカの夕暮れ (自作詩)

2021-06-23 09:07:59 | パソコン相撲
行きかう商人達
忙しなく先を急ぎ 夕陽の中に消える
ここは 西欧の匂いのするアラブの街 様々な人種の坩堝

アラブのベールに包まれた女達
ターバンを巻いた目の鋭いインド人
陽気にはしゃぐスペイン人
笑顔を振りまき近付いてくる華僑
黒ずくめの鷲鼻のユダヤ人
そして 黒人や通りすがりの白人 
猥雑の風も吹いている

白い南欧風の建物に夕陽がさす
光の陰影が街を 顔を照らす
その時 顔の皺が深みを増す
悠久の歴史を現すかの様に
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